歌手の高橋ジョージとタレントの三船美佳夫妻の離婚騒動。その原因と報じられたのが『モラル・ハラスメント』。2人の場合がそうであるかどうかは、今後の裁判で明らかになるが、妻を管理下に置き、発言や行動をがんじがらめに拘束する“モラ夫”は世に少なくない。
モラハラ脱出を図るための離婚も面倒な場合が多い。DV・モラハラに詳しい弁護士法人『淡路町ドリーム』の弁護士・松江仁美さんは、
「夫の側は“何が悪いんですか?”“何も悪いことはしていません”と反応することが多い。まずは強い決意をご本人が持つこと。別居を始めるなど、別れの意思を行動で示してください」
と潜在的な被害女性に呼びかける。そして、
「モラル・ハラスメントが原因で離婚をする場合、立証が難しくなります。録音、録画、メールのやりとりを残しておくことが重要です」
と証拠集めの重要性を説く。
高橋ジョージ・三船美佳夫妻は今後、裁判に突入し、お互いの主張がつまびらかにされていく。三船は別居をきっかけに離婚を希望するようになり、芸能メディアに対し「(別居中の)今がいちばん幸せです」と満面の笑みを浮かべた。
傷口にふたをしてやり過ごす被害者と、罪の意識をもたない加害者。人生を台無しにしないためにも、モラハラ被害者には声を上げてほしい。
武蔵野大学の非常勤講師で臨床心理士の本田さんは、
「ある方は、公園で子どもが転んでケガをしてしまったとき、とっさに“夫に知られたらどうしよう”と思ったそうです。普通ならまず子どもを心配する場面ですよね。そのとき自分が異常な状態であることに気づいたそうです。ミスをしたとき夫の怖い顔が第一に浮かんだら、モラハラ被害者のサインかもしれません」