■朝晩押しかけて孫を溺愛する【姑】
「夫を亡くした姑は、近所に住んでいます。前もよく来ていましたが、ひとり暮らしになってからその頻度は増し、毎回、アポなし訪問。今では朝に来て、晩にまた来ることもあります。
お目当てはもちろん、息子。朝8時の息子の登園時間になれば、チャイムが鳴り、送って行ってくれます。そのときは帰宅するんですけど、夫が戻ってくる夜8時ごろにまた来るんです。朝早いわ夜遅いわで、私もおもてなしできないし、スッピンのままだし、そもそも息子の送迎だって頼んでないし!
ダンナに言っても“オヤジが亡くなったばかりだから、やさしくしてあげて”と言い出す始末。このまま同居を狙っているのではないかと不安でしかたないです」(嫁27歳・介護士/姑49歳・専業主婦)
■瓶詰のおかずを送ってくる【姑】
「お義母さんの中では一緒に住んでいた高校時代で印象が止まっているのかもしれませんが、姑はウチのダンナを甘やかし放題。夫に筑前煮をお手紙と一緒に毎月、大量に送ってくるんです。“あの子の好物だから食べさせてあげてね(ハートマーク)”とハートマークを添えて。
でも、その筑前煮があまりにも大量。ジャムの容器に手詰めしているので、保存状態も心配……。私は怖くて1度も食べたことがありません。夫はバカノーテンキに、“おいしい、おいしい”と食べています。おかげで、冷蔵庫の中は瓶ばかり。腐りやすそうだから勘弁してほしいのですが……」(嫁37歳・専業主婦/姑66歳・自営業)
■息子宅を自分趣味に染める【姑】
「姑が高齢になってきたので、実家の近くへ引っ越し。どんなインテリアにしようかと、雑誌やショップを見ていました。引っ越し当日、新居に入るなり、テーブルやイス、ラグマット、スリッパなどの小物まで姑が搬入ずみ。ぜんぶ安物で、統一感のかけらもゼロ。
“これはどうしたんでしょうか?”と姑に聞いてみると“いっぱい家にあったから持ってきたのよ! わざわざ買うのもバカらしいでしょ。その分のお金は、ほかにあてなさいよ”と、誇らしげに言われて。
夫に訴えても、“お母さんのすることだから”とスルー。久しぶりにあんなに泣いたってくらい、泣きました」(嫁35歳・保育士/姑64歳・専業主婦)
■喜びのあまり口を滑らす【姑】
「結婚してから10年。私たち夫婦には子どもができませんでしたが、2人で不妊治療を行って、ようやく子宝を授かりました。
義母には不妊治療のこともよく相談したり報告していました。お盆に親族が集まったので妊娠したことを告げたときのこと。やっぱりいちばんうれしそうにしていたのは姑でした。気がついた瞬間には涙ぐみ、“嫁はエライんです! 長い間、不妊治療を頑張ったんですよ!”と叫びだしたんです。周囲は失笑。顔から火が出るほど恥ずかしかった!もっと理解してもらえていると思っていたのですが」(嫁34歳・会社員/姑69歳・会社員)
■やさしさが重い気遣いすぎ【姑】
「近くに住む姑は夕方にお茶をしにきます。最近、妊娠して悪阻(つわり)がひどく、少し体重が落ちてしまいました。
すると姑は“やせたんじゃない、大丈夫?”と心配してくれるので、ただの悪阻ですと答えたのですが、“本当に? 息子のことで悩んでるんじゃない? 浮気でもしてるの? 頼りないかもしれないけど、私でよかったら教えて? 言いにくい? 私なんかじゃ……”と続く言葉。
気を遣ってくれてありがたいけど、妊婦にも気を遣わせないで!」(嫁28歳・専業主婦/姑52歳・専業主婦)
(取材・文/小島裕子、本誌「嫁姑」取材班)
(イラスト/イケウチリリー)