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 ソチ五輪の代表選考を兼ねた全日本選手権で3位だったにもかかわらず、5位の高橋大輔に代表の座を奪われてしまった小塚崇彦。同時期には父が強制わいせつで被害届を出されるという事件も起こっていた。

 そのため小塚は一時、引退が囁かれたこともあった。なので、今シーズンも現役続行したことに驚いたファンは多いはずだ。

「彼はソチ五輪の選考会で燃え尽きてしまった。だから、今年3月の世界選手権では12位と惨敗し、来年の男子シングルの出場枠が3枠から2枠に減らされる要因のひとつになってしまったんです。

 現在、複数の4回転ジャンプを跳ばないと上位争いはできないが、彼は難易度のいちばん低い4回転トゥーループでさえ、成功率が3割ほど。スケーティングは天才的だが、これでは世界では戦えないんです。

 それでも現役を続けることになったのは、町田樹が突然に引退し、連盟サイドが小塚の引退を引き止めたから。高橋大輔も去り、町田、小塚も引退することを連盟は恐れたんです。祖父の代から3代にわたりフィギュア界に貢献してきた家だからこそ、彼は連盟の願いを断れなかったのでしょう」(フィギュア関係者)

 下からは宇野昌磨などのジュニア勢が4回転をポンポンと飛び、日増しに力をつけている。一方、26歳というフィギュアとしてはキャリアの終盤に差しかかった小塚が、飛躍的に成長することは難しいだろう。

「まだ発表はしていませんが、おそらくGPシリーズ・ロシア大会も小塚は欠場するでしょう。12月の全日本が彼にとって最後の大会になるのでは。連盟側のゴリ押しによって現役は続行しましたが、年齢的なものなのか、体調がよくなってこない。

 しかも、父親のことを聞かれるのを極端に嫌がっているようで、あまり人前にも出たくないようです。精神的にもかなり厳しいものがあるのではないでしょうか。やはり、父親の裁判の件が、彼に最後の決断を迫ってしまったのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)