やしきたかじんさん(享年64)が亡くなって、間もなく2年になろうとしている。
「“あの本”が出版されなかったら、こんなに訴訟が噴出することにはならなかったと思います」(芸能レポーター)
まず、10億円ともいわれたたかじんさんの遺産をめぐり、3人目の妻でたかじんさんを看取ったさくらさんと、最初の妻との間に生まれた娘とのバトルが勃発。
「遺言状には“娘にはいっさい遺産を相続させない”と書いてあったようですが、娘は“父は正常な判断力を失った状態で書かされた”と、無効の訴えを起こしました」(スポーツ紙記者)
たかじんさんが亡くなって10か月後の11月、冒頭にある“あの本”『殉愛』(幻冬舎)が出版されると、たかじんさんの周りにいた人たちは“裁判の渦”に巻き込まれる。
「この本は、たかじんさんの闘病生活と、さくらさんとの夫婦愛を描いたノンフィクションということですが、文中に娘を貶めているととれるような記述があります」(前出・芸能レポーター)
そのため、娘は出版元の幻冬舎に対して、出版差し止めと1100万円の損害賠償を求める訴えを起こす。
さらに、たかじんさんの元弟子である打越元久氏が、インターネットラジオで、「さくらさんが故人の意志とは無関係に相続財産を私物化している」と発言。
これに対してさくらさんは、'14年11月に、打越氏に名誉を毀損されたとし1000万円の損害賠償を求め裁判を起こした。10月28日にその判決が下され、打越氏は敗訴。300万円の支払いを命じられた打越氏は判決を不服とし、『週刊女性』にこう語った。
「控訴はしていますが、まだいつ裁判になるかは決まっていません。'16年以降になる予定です」
裁判はこれだけではない。
「さくらさんは、故人の30年来の友人であるという男性に対し、ブログで名誉を傷つけられたとし、慰謝料1000万円を求めた裁判や、ほかにもいくつか雑誌社を訴えているという話があります。30年来の友人に関しては和解が成立しています」(前出・スポーツ紙記者)
また、'15年2月、『殉愛』の反証本ともいえる『百田尚樹「殉愛」の真実』(宝島社)が出版される段になって、状況はさらに複雑化してしまう。
「今度は、さくらさんが出版元である宝島社を相手に、出版差し止めの仮処分を申請しました。また、宝島社の本を評価した映画評論家の木村奈保子さんを名誉毀損で訴えました」(前出・芸能レポーター)
さらに、たかじんさんの元マネジャーも、『殉愛』の中に自分に関して虚偽の内容があるとして、幻冬舎と百田氏を名誉毀損で訴えている。明らかになっている裁判だけでも6件ある。