大阪府寝屋川市の中学1年・平田奈津美さん(13)の遺体が同府高槻市の運送会社駐車場で見つかった事件。
「息子が中学生だった10数年前、同級生の男の子が、逮捕された男に監禁されたことがあったんです」(50代女性)
21日に死体遺棄容疑で逮捕された寝屋川市香里新町の職業不詳・山田浩二容疑者(45)の過去が注目されている。容疑者宅マンションの近くで、前出の女性が続ける。
「息子の同級生はかわいい男の子でした。テープでぐるぐる巻きにして監禁するという非常によく似た手口でした。どうして、こんなひどいことをするのか」
平田さんと一緒に出かけて行方がわからなかった同級生・星野凌斗くん(12)は21日、柏原市の雑木林で遺体で見つかった。殺害後、数日経過していたようで、遺体は一部、白骨化していた。
「2人は同じような粘着テープで頭部を何重にもぐるぐる巻きにされ、手首をテープで縛られていた。服装に乱れがなく不明当時のままだったのも同じ。ただし、平田さんは後ろ手に縛られていたのに対し、星野くんの手首のテープははずれていたようだ」(在阪の記者)
大阪府警の調べに対し、山田容疑者は「女の子を車に乗せたが、同乗者が殴って知らない間に死んでいた。同乗者の名前や年齢は言いたくない」などと容疑を否認している。
別の記者によると、山田容疑者は犯行前日まで福島で除染作業をしており、お盆休みに帰省して即、犯行に及んだとみられる。
「山田容疑者の逮捕歴は1回ではない。過去2回も監禁事件で逮捕されているようです。かわいらしい顔立ちの少年を連れ回している。路上で声をかけるパターンも、粘着テープ監禁も同じ。捜査当局は、同乗者の話はつくり話とみて調べを進めている」(同記者)
容疑者宅はマンション最上階の12階にある。関係者の話では、山田容疑者の両親とみられる高齢の夫婦が住んでおり、容疑者本人が同居していたことを知る近隣住民は少ない。いずれにしても、中学生2人を自宅に監禁する生活環境にはなかったといえる。
「司法解剖の結果、平田さんの死因は窒息死と判明している。粘着テープでミイラのように頭部をぐるぐる巻きにされたことで呼吸困難に陥ったようだ。左半身に集中していた30か所以上の切り傷は致命傷ではない。つまり、粘着テープは、監禁道具というより殺害道具。同じ手口で逮捕歴があるのが事実ならば、こんな男を放置すべきではなかった」(全国紙社会部記者)
詳しい犯行態様や動機など全容解明が急がれる。