【CASE3】3家族で収入がいちばん少ないが家計状況は◎

■山田ちえ子さん(仮名)宅の家計内訳

 神奈川県在住の33歳。夫と5歳の息子と3人暮らし。20代で2500万円の一戸建てを購入。将来のために貯蓄を増やしたい。

・月収(手取り) 29万5000円(夫26万5000円、妻3万円)
・食費 5万円
・住宅ローン 6万円
・水道、光熱費 1万5000円
・通信費 1万円
・こづかい 2万円(夫1万円、妻1万円)
・教育費 3万5000円
・趣味、娯楽費 5000円
・被服費 1万円
・交際費 1万円
・日用雑貨 5000円
・車両費 6000円(駐車・ガソリン代)
・ローン返済(車) 2万円
・その他 0円
・保険料 1万9000円
・毎月の貯蓄 3万円

「多くの人が“もっと収入があれば、うちだって貯蓄できるのに……”と思っていますが、それは大間違いです!」(黒田さん)

 支出を把握してバランスを保てている家計なら、たとえ収入が少なくても貯蓄はしっかりできるもの。

「山田家は、今回の塾生の中で収入が多いほうではありませんでした。しかし、家計のバランスは理想的! 貯蓄も年収の20%できていますし、立派な黒字家計といえますね」(黒田さん)

 優秀な家計の登場に、思わず笑顔がこぼれる『家計見直し塾』講師の黒田さん。

家計管理の要である“支出の把握”ができた人こそ、お金を制する者。家計状況をここまで把握しているちえ子さんは◎です!」(黒田さん)

 山田家はお金のステージを1つ上げて黒字状態をキープしながらお金を運用していくことに目を向けるのもあり。

「まずは、少額非課税投資制度の『ニーサ』や今年スタートしたばかりの『ジュニアニーサ』など税制上メリットのある商品を試してもよいと思います。お金は単に寝かせているだけでは、いっこうに増えませんから」(黒田さん)

 現在の預金200万円を資金にして貯蓄を増やすと、さらに家計が安定していくと黒田さん。

「夫は公務員のためボーナスもあり、年齢に応じて月収は徐々に上がるでしょう。さらに貯蓄を大きく増やすには、投資と妻の収入アップの両方が必須となります」

 ちえこさんが月2万円多く稼いだら、年間で貯蓄がプラス24万円。

貯蓄を増やして、投資や運用でお金にも働いてもらう。鬼に金棒の家計を築いていってくださいね!」

イラスト/シライ カズアキ