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 モノやサービスが行き来するときの税金や規制を抑え、参加国の経済規模を大きくしようとするのが、TPPこと環太平洋経済連携協定。当然、日本で購入できる海外製品の価格も下がる。

「給料が上がらない以上、商品の値段が下がるのはウエルカム! 生活がかかっているため、私は安さを優先します。とはいえ、粗悪なものをつかまされるのはイヤですけど……」(30代・女性)

「TPOによって安さと品質をチョイスします。なんでもかんでも安いものばかりに手を出していたら、貧乏神に取り憑かれそうで(苦笑)」(40代・女性)

 TPPで取り扱う商品は、自動車や家電、衣服など多岐にわたる。とりわけ消費者の関心を集めるのは食料品。

「安い製品は壊れる程度ですみますが、食料品は身体に取り込む以上、そう簡単に割り切れません。身体が壊れては本末転倒なので、私は信頼性のある国産の食料品を選びます」(50代・女性)

「“安い”のはいいとしても“安すぎる”のは怖いですよね。TPPによって、人が感じる安さのハードルが下がると思う。いままで“安すぎる”と思っていたものが、TPP以後は“安い”くらいに感じるかもしれない。何が安いのか、安すぎるのかわからなくなりそう」(40代・女性)

 安いことが当たり前になると通常価格の商品なのに「高い!」と感じてしまう人も増えそう。金銭感覚を磨くために、あえて品質のいいものを選ぶという人も少なくない。

「目先の安さではなく、自分が購入したものにどれくらいの価値があったかを知ることが大事だと思います。自分の中で適正価格を見いだしてこそ安い・高いの判断ができる」(40代・男性)

「安くてもいいものはいい。それを知るために、安いものと高いものを買うようにしている。それだけに軽減税率のような付加価値税はやめてほしい。軽減税率があるAとないBでは、どうしたって安いほうを優先して選ぶに決まっている!」(50代・男性)

 飲食料品に関しては、店内で食べれば10%、持ち帰りなら8%というように、イマイチ線引きが曖昧な軽減税率にも「?」の意見が集う。

「安い、高いで選ぶことは健全だと思うんですね。でも、得する、損するで選ぶようになると何ともいえないさもしさを感じます。できたてを食べたいけど損するから持って帰るなんて悲しいですよ」(60代・女性)

「今のような庶民にとって景気が悪いと感じる時代に、急に海外からの製品が安くなる、部分的に課税されない、などのアクションを起こせば、大半の人は自分の意思を押し殺してでも安いほうを選ぶのでは?」(50代・女性)