人気お笑いコンビ、メイプル超合金のカズレーザー(31)が住んでいることでも話題になった「事故物件」。事故物件とはマンションやアパート、土地、家屋などの不動産物件で、過去に自殺や殺人など死亡事故があったものをさす。
「心理的瑕疵(欠陥)物件」とも言うが、つまり精神的にキツ~イ物件ということ。たとえ破格の賃料であっても、血まみれ殺人があった部屋だと知ったら、避ける人が大半だろう。近ごろでは『大島てる』などの事故物件公示サイトも運営されており、その認知度も高まっている。
今回は、怪談蒐集家の寺井広樹さんが霊感に目覚めた家の話。
「大学4年のとき単位取得のため、京都御所近くに3か月だけ部屋を借りました。僕の前の住人が首つりをした、という事故物件で。月の賃料はなんと1万円。10年ちょっと前の話とはいえ破格です。貧乏な学生時代でしたから即決しましたよ。寝ている間の金縛りはしょっちゅう。夜中になると、お寺の鐘が鳴る音が響きます。
いちばん怖かったのは、夜寝ていて、床をこするような音が近づいてきたとき。そのまま髪の長い女性が現れて、首をつる姿が見えたんです。そのころから、風呂場の排水溝に長い髪の毛がからむようになった。さすがに髪の毛は気持ち悪くて、大家さんに見せて訴えたんです。
優しい女性の大家さんで、本気で“かわいそうにね”と言って、現場に花を供えてくれた。しばらく供花と寝食をともにしていたら、成仏したのか、何事も起きなくなりました。僕は霊感ゼロでしたが、あの家に住んでから霊感がつきましたよ」(寺井さん)