大竹「朝起きて働いて、夕飯を食べて1日が終わったときに、“今日はこんな日だったんだよ”って話すパートナーがいるのといないのではだいぶ違うな、とは思います。そんな大切な日常を一緒に繰り返すことができる人がいるのは、すごく幸せなんだなと。
あれ、私、今が不幸せみたいじゃないですか(笑)。幸せを探そうかな……、Facebookに登録して(笑)」
豊川「でも、出会うときは出会うよね」
そう助け船を出した豊川。
大竹「私は普通の結婚も失敗しているし(笑)。やっぱりシルバー世代の結婚には、経済力は大きいと思いますよ。でも、それ以上に趣味が同じとか、例えば一緒に畑仕事をしていたら楽しいね、とか同じ感覚を共有できるのも幸せだと思います」
豊川「結婚は勢い、って言うけど、若者と高齢者では勢いのスピードが違うような気がしますけどね。精いっぱい走っていてもゆっくりにしか見えないかもしれないし(笑)。でも、大竹さんが言っているように、お互いに趣味でも何でも共通項があったほうがいいとは思いますね」
作中では、豊川が演じる柏木亨が経営する結婚相談所に登録し、彼と裏で手を組んでいる武内小夜子を演じている大竹。
大竹「柏木のあのうさんくささは、誰もマネができないと思えるくらい(笑)。スーツとか、手に持っているセカンドバッグとかね。よくぞここまでやってくれたというくらい、豊川さんがやっているんですよ。本当にその存在感が面白かったです」
豊川「いやいや(笑)。男を手のひらで転がす、大竹さんの手練れっぷりはすごいですよ。いろんな意味で小悪魔的というか、とてもチャーミングで、わかっていても騙されるだろうな、と」
【出演情報】
映画『後妻業の女』
中瀬耕造(津川雅彦)は柏木(豊川悦司)が経営する結婚相談所主宰のパーティーで小夜子(大竹しのぶ)と知り合って結婚。2年後、耕造は死去するが、小夜子の手には全財産を受け継ぐという遺言公正証書があった。耕造の死に不審を抱いた娘・朋美(尾野真千子)と尚子(長谷川京子)は探偵を雇い、調査を始めると……。8月27日全国東宝系にてロードショー。