頼まれたらセーラー服も着ちゃう
ゴーストライターを告白して以来、新垣のもとには各メディアからオファーが殺到。バラエティー番組やCMにも数多く出演し一躍、時の人になった。本業である音楽の腕を披露することもあったが、基本的には“イジられ役”になることが多かった。
「当時はオファーに関しては基本的に来るもの拒まずでした。自分にできることであればやる。できないことはやりませんと。セーラー服も着ちゃいましたね……(苦笑)。勇気を持って! 今後も、もちろんそういう仕事のお話をいただけたら、自分のできる範囲で協力したいと思っています。必要とされるのであれば、それにお応えしたいと思っています。
でも、お断りしたお話もあるんですよ。雑誌の企画で『誌上お見合い』みたいなものがあったのですが、そのときには“相手は自分で選びます!”とか言ってお断りした気がします」
確かに、バラエティー番組に引っ張りだこだった'15年の目標は「結婚」と話していた。時は過ぎ、'16年も終わりに差しかかっている。現在46歳。晩婚の多い昨今では、遅すぎるという年齢でもない。
「結果的に結婚という目標は果たせずに終わってしまいました……。そのとき宣言したのですが、約束は守られず。嘘つきましたね。“婚活”ということからだんだんとフェードアウトしてしまっています。
今はよくも悪くも、音楽のお仕事を非常にたくさんいただいているんです。自分の暗い部屋で、暗い顔をして譜面を書くという日々です。曲を作って発表し、演奏してみなさんに聴いてもらうことで満足しちゃっています。もう少し余裕ができたら結婚したいなってまた思うかもしれないですけど。今は仕事が恋人、仕事が奥さんということで(笑)」
取材中、仕事でもプライベートでも、どのような質問にも真摯に答えてくれた新垣。しかし、その声量は非常に小さい。ボリュームの小ささは仕事で指摘されることも多いらしく……。
「今、クラシックを紹介するラジオ番組をやらせていただいているんです。ラジオなので車で聴く方が多いそうなんですが、“聴こえないのでボリュームを上げざるをえない”というクレームをいただいたり……。なんとかしようと思って最初は頑張って声を張ろうとするんですが、だんだん小さく…………。もうその繰り返しです……」
そう話す声がすでに小さい。テープレコーダーにきちんと録音されているか不安になるレベルである。
「テレビの収録でもいつも言われます。服にマイクがついているので、音声としては拾ってくれるのですが、実際にスタジオに一緒にいる共演者の方は聴こえないことが多いみたいです……(苦笑)。“新垣だけボソボソしゃべって何を言ってるかわからない”って。これはなんとかします!
今後の目標です。婚活はどこかへいっちゃいましたが、声を張ることは頑張ります。声が届かないと女性に思いも届かないですし……」