【経済】景気回復のカギは観光産業と高齢者
景気はどうか。経済ジャーナリストの堀浩司氏は“給料は上がる”と読む。
「'12年から'15年まで3年連続で平均給与は上がっているので、今年もこの流れで給与が上がると思います」
しかし、爆発的な景気回復はなさそう。飲食店などサービス業では人手不足が常態化し、特に深刻なのは観光産業だという。
「昨年10月末時点で年間の訪日外国人は2000万人を突破しました。政府は'20年までに年4000万人を目指していますが、すでに観光客数は飽和状態です」(堀氏)
宿泊施設のキャパシティーは限界。しかし、課題は数よりも“質”だという。
「例えば京都の場合、外国人の観光客は増え、日本人の観光客数は減っている。京都市が“おもてなし度”を調査したところ、'15年は半数以上が“おもてなしを感じられなかった”と答えた。質が悪くなると観光客は離れます」(前出・堀氏)
カギを握るのは、定年退職した高齢者。
「観光産業は高齢者の方でもできる仕事が多い。中小規模の観光都市で雇用創出が期待できます」(同)
【経済】プレミアムフライデーの効果は?
さらに働き方が変わるかもしれない。経産省は2月末から、毎月の最終金曜日の終業時間を午後3時にするよう各企業に呼びかける。『プレミアムフライデー』といい、夕方から買い物や旅行などを楽しんでもらう狙いだ。
「お金が回り景気回復の期待もあります。“商品は安ければいい”という流れを感じますが日本の商品は質がいい。適正価格で販売されて適正な評価を受けるべき商品が再評価されるキッカケになればと思います」(経産省・広報)
しかし、その期待は薄いというのは、前出の堀氏。
「早めに仕事が終わるくらいで消費につながるとは思えません。将来に期待が持てないと長続きしないと思います」
時間があってもお金がなければ寝るしかない!?