■チェックポイント(3) しっかり計る

コーヒーをつくる井崎さん

──「硬度が30~100のミネラルウォーター」を使うと、良いフレーバーや質感がでると。3つ目は?

井崎:計量です。みんな面倒くさがってやらないんですが、しっかり計量するだけでコーヒーの味がガラッと変わります。

 何グラムのコーヒー豆を使って、何グラムのお湯でコーヒーを淹れるのかという抽出比率が大切で、ドリップだったら、100グラムのお湯に対して6グラムから8グラムのコーヒー豆を入れましょう。そうすると、いわゆるプロが出している味に近いものができます。

 フレンチプレスの場合は、300ミリリットルのものにたいして、16グラムから18グラムの豆を入れてください。そうするとコーヒーの味わいは非常に安定します。

 数グラムの違いなんてたいしたことないでしょ、と思う人もいるかもしれないけど、そこまでこだわってもらえれば、自宅で本当においしいコーヒーを楽しめますよ。

■チェックポイント(4) 豆の挽き方

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──プロの味に近づくためには、きっちり計量するといいんですね。最後は?

井崎:自宅で豆を挽く人は、クオリティの高いグラインダーを使ってください。少し専門的な話になるのですが、コーヒーの抽出は粉の形で決まるんです。

 挽いたときに、どれだけ一粒の豆の表面積を増やすかが重要なんですが、安いグラインダーだと粉の形が悪くなって、表面積が狭くなるんです。

 しかも、粒度が粗いものと細かいものが混在して、ばらつきが大きくなって、せっかくいい豆を買っても味が落ちてしまう。味にこだわるなら、数万円はしますが、カリタのナイスカットミルぐらいのクオリティのグラインダーを使ってほしいですね。

 もし自分で挽くことにこだわりがなければ、豆を買ったコーヒー屋さんで挽いてもらうのが一番確実です。スペシャルティコーヒーのお店は、だいたい20万円、30万円以上のプロ仕様のグラインダーを使っているので、家庭用の最上機種とは比べ物にならない性能です。ちなみに、僕はいつも40万円以上するグラインダーを使っています。

──4つのポイント、ありがとうございました。

井崎:ぜひ、普段の淹れ方でつくったコーヒーと飲み比べてください。味の違いが分かると思います。