にんじんを食べなさい。目にいいから
子供のころ幾度となく母から言われたセリフですが、母さん、あれはデマでした。にんじんが目に効く話は、レーダーの発明を隠そうとしたイギリス空軍の策略です。夜間の視力をあげるためにパイロットは毎日ニンジンを食べているとデマを飛ばしたのが、都市伝説化したのです。
目に関する伝説をもうひとつ。
暗いところで本を読むと目が悪くなる
これは迷信です。暗い場所では、目の焦点が合いにくくなります。目が悪くなった気がしますが、ただの眼精疲労。暗いからといって、近眼にはなりません。
卵は1日1個まで
100年以上前の実験が、噂の元です。ロシアの科学者がうさぎに卵を食べさせたところ、確かにコレステロール値は上がりました。しかし、そもそもうさぎは草食動物なので卵を食べません。体質に合わないだけです。
研究結果は雑食の人間にはあてはまらないのに、都市伝説化したのです。1日に卵を2~3個食べても、コレステロールに影響はありません。
「焦げたものを食べるとガンになる」
あながち間違いではありませんが、正確とも言えません。魚や肉のタンパク質は焼けると発ガン性物質をつくり出しますが、少量では影響はありません。お焦げを食べてガンになるには、体重60kgの人が毎日1t以上食べないとならない計算です。食べ過ぎで死にます。
流行のダイエットも都市伝説だった!
昔からまことしやかに伝わる健康法。日々、耳にする新しいダイエット法。もっともらしい話のなかに、誤報や迷信、根拠のない都市伝説、企業のデマが潜んでいます。やっかいなことに、都市伝説を否定した新説が正しいとも限らず、新たな都市伝説として広がります。
健康を目指して病気になった……、ではシャレになりません。健康と美容は、正しい知識から!
牛乳は骨を丈夫にしない!
牛乳をたくさん飲めば、骨折しにくい。そう思っていませんか?逆です。
世界保健機関によると、カルシウムの摂取量が多い国は骨折が多く、これを「カルシウムパラドックス」と呼びます。牛乳を多く飲むノルウェー人の骨折率は、日本の5倍!カルシウムを大量に摂取しても、骨は丈夫にならないのです。