ただ、アニメの動きに合わせたり、僕が演じさせていただくウィリー・ウォンカという、大人だけど子どもの心を持っているキャラクーに、自分をすり寄せていくということが、いままでにない経験で、すごく楽しかったですし、いろいろと発見もありました」
今までの自分の声とはぜんぜん違う!
ジョニー・デップがウィリー・ウォンカを演じて大ヒットした映画『チャーリーとチョコレート工場』と同じ『チョコレート工場の秘密』が原作。世界中の子どもたちに大人気のウィリー・ウォンカのチョコレートに5枚だけ入れられた“ゴールデン・チケット”。
工場に招待してくれるという夢のチケットを、みごと手にした少年チャーリーとともに、トムとジェリーも工場に潜入していく。そこには、ある秘密が……。
「ジョニー・デップさんが演じる、“ミステリアスなウォンカ”がすごく有名だと思うんですが、それとは違う、横山だいすけのウォンカができあがったと思います。現場でスタッフのみなさんと作り上げていく中で、こういう方法もあるんだ! といろいろと勉強ができました。 “いままでの自分の声とは、ぜんぜん違う!”と思う、新たな一面を僕自身も感じることができましたね」
アニメの主人公であるネコのトムと、ネズミのジェリーに触れたことがあったかを聞くと、
「小さいころ、見ていましたよ。トムがジェリーを追いかけて捕まえようとしたら、逆に捕まっちゃったとか、罠にかけようと思ったら、自分がかかっちゃったみたいな、ドタバタ劇を(笑)。言葉ではない、身体や表情で表現しているところが子どもながらにおもしろくて、いっぱい笑ったように思います。
僕は、トムとジェリーのどっちに近いか? 完全にトム派です。なにかやろうとして、まったく違うことが起こってしまうんです。例えば、4月から始めたブログで、自分で満足のいくものができたと思って内容をアップしたら、写真が貼りつけられていなかったり、“おかあさんといっしょ”と書いたはずが、“さん”が抜けて“おかあといっしょ”になっていたこともあって。
読んでくださった方のコメントに、“スタッフの方たちの中では、番組のことを「おかあといっしょ」って呼んでいるんですね”とあって。いや、違います! って、すごく恥ずかしかったです。しかも、それがSNSのニュースにまでなってしまって。そこじゃないところをニュースにしてほしかった……って(笑)」
『おかあさんといっしょ』でときおり見せてくれた、だいすけお兄さんといえばの“変顔や着ぐるみ”は、今回、残念ながら見ることはなかったが、番組と同じように表情豊かに、楽しそうに話してくれる。本人も語っていたが、まるで、近所にいるお兄さんのような親しみやすさ。それも、とくべつ爽やかな。
高校2年生のときに“うたのお兄さん”になりたいと思い、音楽大学へ進学。その後、劇団四季に在籍し、オーディションの末に夢を叶えた。