アンチエイジングへ
外見の若さへの渇望は、男女を問わず今の風潮としてあります。男も女も、自分をよく見せたい、実年齢よりも若く見られたいという欲求があるのです。もっと実利的なことを言えば、定年退職の年齢も引き上げられ、60歳を過ぎても現役感を醸し出す必要性にかられていることも、外見のアンチエイジングへの興味につながっているのでしょう。
これまでの10代~20代前半をターゲットにした商品開発では、主力はニキビ対策であり「脂性肌」がキーワードでしたが、40代過ぎのエイジングケアに特化した商品開発へと拡大する時期なのでしょう。
男性美容は世代を超えて
綺麗男とは
「綺麗男」に該当するのは25歳から29歳で、草食系男子とも重なります。美容への関心が強く、日常的に「洗顔料」「リップクリーム」「化粧水」などを使い、男女の区分を気にしないで自分に合った美容グッズを使用しています。
サバ美ーマンとは
「サバ美ーマン」は35歳~44歳ぐらいで、周囲の多様な目を意識して職場を生き抜くために美活を行うサラリーマンと定義されています。臭い・体型・脂質の変化など加齢を感じ始める世代でもある彼らにとって、身だしなみとは、マイナス部分をゼロにして周囲とうまくやっていくための「ビジネススキル」なのです。
周囲の女性の視線はもちろんのこと、身だしなみという意識が浸透し、女性的な視点が男性にも内面化されていますので、年下や同世代の同性の視線も意識せざるを得ない状況にあるのです。
綺麗オジ
「綺麗オジ」は50代で、バブルを経験している世代です。モテや見栄を意識して消費意欲が旺盛であるとともに、迫りくる老いを感じ、エイジングケアの情報に積極的にアクセスしていると言えるでしょう。
美容への意識
この若さへの渇望は「いつまでも若くありたい」という現在65歳から70歳を占める団塊世代の意識が、下の世代に強く影響している結果なのではないでしょうか。男性の美容への意識が「綺麗男」「サバ美ーマン」「綺麗オジ」という言葉に表れているように、各世代において高まってきています。
かつての、ニキビ解消や髭脱毛を主としたコンプレックス解消マーケットから、スキンケアやエンジングケアも含んだ、オール世代の関心ごとになってきています。