演芸番組『笑点』の司会者で落語家の春風亭昇太(59)とお笑いコンビ、キングコングの西野亮廣(39)。ひと月の間に両者が発信した叫びが、ちょっと似通っていて面白い。

 西野はつい先日、自身のツイッターで「差し入れは要りません」と呼びかけたばかり。

 その発言が物議をかもしたり炎上することが多い西野だが、以前からブログなどでも、「『差し入れ』というのは本当に迷惑」と訴えてきた。それでも続く差し入れラッシュについて、「差し入れハラスメント」と糾弾している。

西野の言い分

 芸能人に差し入れをする、プレゼントを渡す。ファンとしては好意の表現であると同時に、自分という存在を芸能人に知ってもらう効果的な手立てでもある。

 ブレイク前のアイドル系の音楽ライブに行くと、入場口近くに、プレゼントを入れるためのメンバーごとに名前が貼られた段ボールが置いてあったりする。

 吉田兼好の随筆『徒然草』には、いい友の条件のひとつとして「ものくるる友」と書かれている。ものをもらえれば、多少は不要なものであってもうれしくなったりするのが人情だが、金に困らずたいていの欲しいものが買える芸能人には、差し入れクラスのプレゼントというものは、必ずしも歓迎されるものではない。

 具体的に差し入れの何が西野を不快にさせているのかというと、

《『要らなかったら捨てて』と言うけれど、モノを粗末にしたくない。『要らなかったら誰かにあげて』と言うけれど、その誰かも要らない》

《僕は移動中も仕事をしています。とても狭い場所で仕事をすることもあります。必要以上に窮屈な思いはしたくありませんし、手荷物があると仕事になりません》

《体調管理、体型管理も僕の仕事です。ここを崩してしまうと、本当にたくさんのスタッフに迷惑がかかってしまいます。自分の口に入れるものは、自分で選ばせてください》

 つまり、処分に困る、持ち運びが大変、食べ物だと体調に影響する、という3点が主。