新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)されているイレギュラーな2020年。何かと暗いニュースも多くて気が滅入りそうだけど、芸能人の結婚、出産といったおめでたい話題は、一服の清涼剤として素直に祝福したい。
今年もいろいろな芸能人が結婚しているけど、気になるのは年の差婚が珍しくなくなってきていること。
9月には元女子サッカー日本代表でタレントの丸山桂里奈(37)が、サッカー解説者・指導者の本並健治(56)と結婚。最近でも、ナインティナインの岡村隆史(50)が、30代の一般女性との結婚を発表──。超がつくほどの年の差婚が多いのだ。
年の差婚にはパターンがある
かつて、小柳ルミ子が13歳年下の大澄賢也と結婚した際には、「年下夫を捕まえて何をやっているんだ、けしからん!」といった風潮があったけれど、最近は13歳差程度では何の驚きも感じなくなってきているから、時代の流れを感じずにはいられない。
実際、年の差婚カップルを表(関連写真リンクを参照)にまとめてみると、10歳程度は当たり前。驚くことに、15歳以上の年の差婚は、芸人、俳優、ミュージシャン、アナウンサー、アイドルと多岐にわたるように、今や芸能人の超・年の差婚は“ニューノーマル”と言えそうだ。
「若い奥さんと結婚するという“トロフィーワイフ”的な年の差婚もあるだろうが、いくつかのパターンに分かれる傾向がある」
と、語るのは芸能ジャーナリストの渡邉裕二さん。例えば、20歳以上年が離れているケースは、終活を意識した結婚的要素が高いと指摘する。
「加藤茶、ラサール石井、仲本工事、三田村邦彦、市村正親などはすべて再婚。年が離れていれば、自分が老いたとしてもパートナーはまだまだ若い。介護の可能性を考えれば、年齢が近い老夫婦よりも選択肢が広がる」(渡邉さん)
たしかに、加藤茶の妻・綾菜は、介護職として働くうえで基本となる知識・技術を習得する「ヘルパー1級」に合格するなど、45歳差だからこその夫婦のカタチを発揮している。
「今年2月に18歳年下の女性と再婚したビートたけしは、著書の中で『朝起きりゃ、寝たまんまパンツをはかせてくれて“はい、いってらっしゃい”みたいな感じ』と綴(つづ)っているほど。妻というよりも面倒を見てくれる人という関係性。だからなのか、年齢差が激しい年の差婚には、生活感が漂ってこない……現実感がない(苦笑)」(渡邉さん)
男性が終活を意識しているとしたら、安定を得るかわりに女性は就職ならぬ“終職”と割り切って籍を入れているのかも。
「年を重ねると男性は自信がなくなって不安になってくる。対して、女性は自立できる強さがある」と渡邉さんが話すように、男性は加齢により男性ホルモン量が減少し、女性ホルモン量が増加していく。女性はその逆だ。
「野村克也さんや内田裕也さんは、最愛の奥さんの後を追うように亡くなってしまった。奥さんが先に亡くなる──、年の差があればその不安を和らげることができる。TOKIOの城島茂も、いろいろ考えた結果、“この人なら”と思って決断したのではないか」(渡邉さん)