「びっくりしましたよ。あの海老蔵さんのご実家の跡地に、次はどんな建物ができるのかなって注目していたら、まさかのコインパーキングで……」(近所に住む女性)
週刊女性が市川海老蔵の生家売却および取り壊しを報じたのは、今年6月のこと。それから3か月─。祖父である先々代の十一代目市川團十郎さんが建て、父・十二代目團十郎さんが継いだ豪邸。海老蔵にとってはいいこともそうでないことも含めて“思い出の地”だ。
「建築当初は300坪の土地に9つの部屋、さらに稽古場もある豪勢なお屋敷でした。先々代が亡くなられ、十二代目團十郎さんが19歳のときに家督を継ぎ、屋敷の主となりました。しかし義父の連帯保証人だった十二代目は、バブル崩壊による義父の事業の失敗で20億円もの借金を背負うことに。そのとき自宅の土地と建物を担保にし、借金を肩代わりしたのが長年ビジネスパートナーだった松竹。完済と同時に返却する約束だったそうです」(市川家に近しい人)
コインパーキングの経営者は誰
'13年に十二代目團十郎さんは死去。残った負債の返済は、息子である海老蔵が引き継いでいた。
現在の資産価値で8億円ほどだという、直近三代の成田屋の歴史を見守ってきたこの場所。今そこに存在するのはありふれたコインパーキングだ。オープンキャンペーン中のため、駐車料金は60分300円と、都内一等地としては破格の安さで提供されている。この土地を買い受け、コインパーキングを設営した人物とはいったい何者なのか。
「海老蔵さんの持っていた土地の現在の所有者は、『ポノス株式会社』という企業です。'90年創業で、現在はスマートフォン向けゲームの開発および運営を主軸にしている会社ですね。代表作は、'12年にリリースしたゲームアプリ『にゃんこ大戦争』。現時点でシリーズ累計6200万ダウンロードを記録するなど、同社のヒット作となっているようです」(不動産関係者)
また、コインパーキングの運営について、前出の不動産関係者は次のように話す。
「コインパーキングは、土地の転用がしやすいというメリットがあるため、短期的な遊休地の利用方法として好まれます。放置していても税金がかかるだけですから、次の建設に着手するまで期間限定の土地活用としてパーキングに運用されるケースは少なくないですね」
今後の土地の利用計画について、ポノス株式会社に質問状を送ったが、期日までに返答はなかった。
生家の面影は跡形もなくなってしまったが、市川家の屋号である成田屋は、これからも続いていく─。