目次
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ー まるでサンドバックを殴るような…
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ー 容疑者の母親は育児放棄に近い状態
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ー 昔からイキりたがる傾向はあった

 

 ワイシャツに黒いズボン、革靴を履いた男は、大阪府内の駅から20代女子大生の後ろをつけた。11月中旬の午後10時すぎ。授業のあと友人と食事を済ませ、徒歩で帰宅中の女子大生は尾行してくる男に気付かなかったという。飲酒していないから意識ははっきりしており、絶妙な間隔でつけられたようだ。

 自宅マンションに着くと、エントランスの集合ポストを確認した。男は許可なく建物に侵入して距離を詰め、背後から女子大生の首に右腕を回すと、プロレス技の「チョークスリーパー」をかけるように喉を絞め上げてすごんだ。

「お前の部屋に案内しろ。殺すぞ」

 そう脅して女子大生の顔などに殴る蹴るの暴行を加えて殺害しようとしたとして大阪府警捜査1課は11月14日、殺人未遂と邸宅侵入の疑いで大阪市東淀川区の会社員・森島悠希容疑者(26)を逮捕した。

 女子大生は、容疑者が先にエレベーターに乗った隙をついて逃げ出し、近所のコンビニに助けを求めた。店員から警察に通報。マンションや駅頭などに設置された防犯カメラの映像をつなぐリレー捜査などでスピード逮捕にこぎつけた。

「被害女性は全治約4週間の重傷を負った。具体的には頭部と頸部の打撲、皮下血腫、前額部挫創、四肢打撲・挫創、咽喉頭粘膜下出血。無茶苦茶に殴ったり蹴ったりしており、手口は悪質極まりない」(捜査関係者)

 府警捜査1課によると、森島容疑者と被害女性に面識はなかった。

 警察の取り調べに対し、

「仕事や家庭の日常的なストレスがあり、発散するために1人でいた女性に暴行を加え、ケガを負わせました。私の考えの中で、殺す、殺さないの意図はありません」

 などと供述し、殺意は否認している。

 一方的に「殺すぞ」と首を絞めてボコボコにしておきながら、逮捕された途端に意図もへったくれもないだろう。

まるでサンドバックを殴るような…

「抵抗する女性を振り回し、集合ポストや壁に押し付けるなど暴力を振るった上で床に引き倒し、頸椎に回し蹴りしたり、ローキックしたり、顔面を踏み付け、殴りまくっている。女性のカバンの中身が床に散らばると“3秒以内に拾わな殺すぞ”と脅し、しゃがんだところでボールを蹴るように顔面にキックを入れた。女性は顔が腫れ、精神的にもだいぶショックを受けている」

 と前出の捜査関係者。女性相手に、まるでサンドバッグを殴るような凄まじい暴力だった。女子大生が逃げ出すと、最初は追いかけようとしたというから執念深い。警察はここまでひどい暴行をはたらいた目的などを調べている。

 森島容疑者とはいかなる人物なのか。