目次
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ー 悪女役が見たい女優は誰?
Page 2
ー 悪女イメージがないからこそ見たい
Page 3
ー 変わってきた悪女の描き方

 

《あなたの目には公子が悪女に映るでしょうか、それとも》1月17日に『悪女について』(NHK BS4K)の出演発表があった田中みな実(36)のコメント。田中が演じる公子は実業家で富を築くが、男たちを翻弄する“悪女”。ツイッターでは《あざとい女子、お似合いだと思う》、《田中みな実の悪女役は見たい!楽しみ!》と放送前から話題だが、今求められるのはどの女優による悪女なのか。

悪女役が見たい女優は誰?

「見たい悪女役に挙がる女優には大きく2つの方向がありそうですね。“すでに悪女役をやっていて、当たり役がある人”、“悪女役のイメージはなく、だからこそ見たい人”です」

 週刊女性が行った女性1000人を対象にしたアンケートの回答から解説するのはテレビ評論家の吉田潮氏。

「すでに悪女役をやっている女優としては大竹しのぶさん、寺島しのぶさんの“Wしのぶ”。さらに岩下志麻さん、桃井かおりさんらがいます。錚々たるベテラン勢には、もう一度見たいという声はやはり多いようです」(吉田氏)

大竹しのぶ
大竹しのぶ

 アンケートでは大竹に対して、「『黒い家』での演技では、自覚のない悪女というキャラクターを演じきっていて、下手なホラー映画より怖かった」(北海道・63歳)といった声が。また、岩下を挙げた理由には、「極道の妻が似合うから」(愛媛県・56歳)「極道の妻を見てすごい演技力だと思った」(静岡県・67歳)と、すでに悪女役の代表作があり、もう一度見たいという声につながった。

 ほかにも過去の悪女役のイメージが強く、求められる女優は多い。

「米倉涼子さんもアンケートで多く挙げられていましたが、'04年の『黒革の手帖』の印象が強いのでしょう。悪女の当たり役ってあります。'83年の『スチュワーデス物語』の片平なぎささんや、'04年の『牡丹と薔薇』の小沢真珠さんがいまだに名前が挙がるのも、主人公をいびり抜く演技が強烈で忘れられないからですよね」(吉田氏、以下同)

 悪女役は印象に残りやすく、そのイメージはなかなか拭えない。

田中みな実さんも'19年のドラマデビュー作『絶対正義』では、不倫にはまり同級生の殺害を企てる役どころでした。'20年『M 愛すべき人がいて』の革の眼帯をつけた主人公のライバル役など振り切った役が多いので、しっかり悪女役としての印象が残っています」

 菜々緒(34)も、「定番の悪女女優、ハマり役すぎていろんな悪女を見てみたい」(福岡県・42歳)、「きれいでカッコいいので悪役が似合う」(新潟県・22歳)と、アンケートで多く名前が挙がっていたが、やはり悪女の当たり役がある女優といえる。

「ESSENCEbyTriumph」イメージキャラクター発表会での菜々緒('16年)
「ESSENCEbyTriumph」イメージキャラクター発表会での菜々緒('16年)

菜々緒さんは'14年フジテレビ系で放送された『ファーストクラス』や'18年放送の日本テレビ系『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』などがあります。ハイキャリアな悪女が似合いますよね。

 '15年の関西テレビ系『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』ではとんでもないサイコパスを演じたりと役の幅も広い。最近は悪女役ばかりではないですが、それでも端正な容姿で悪女=菜々緒の地位がすでに確立されています」(吉田氏、以下同)