3月13日からマスク着用を個人の判断に委ねる政府の指針もあり、コンサートやスポーツ観戦での声出しも可能になりつつある。そんな中、トップ競輪選手のあるツイートが波紋を呼んでいる。
「松山競輪場で開催されていたグレードレース『G3 金亀杯争覇戦』に出場していた松浦悠士がレース後、“期待されている分、野次があるのは分かりますが言葉は選んでいただけたらなと”と投稿。どうやらレース前に酷い野次があったようなんです」(競輪ファンの女性)
競輪場では警備員が野次に対して注意喚起
4日間開催で行われた同レース。松浦選手は、約2800人いる競輪選手の中で9人しかいないS級S班に所属。昨年、競輪界のトップに輝いた脇本雄太選手が腰痛の悪化により欠場したことで、脇本選手に代わる“優勝候補”の1人として人気を集めていた。
「松浦選手の実力を考えたら、決勝に進出して当然のため準決勝でも車券がかなり売れていました。しかし、若手選手の意外な健闘もあって4着に敗れてしまうという波乱が起きたんです」(スポーツ紙記者)
そのため準決勝後に酷い野次が飛んだようで、決勝戦が行われる最終日には警備員が『誹謗中傷や心ない野次はおやめください』と書かれたボードを持ち、注意喚起を行っていたという。
「競輪に限らず公営ギャンブルに野次はつきものなので、野次を注意するボードは初めて見ましたね。準決勝を現地で見ていましたが、聞こえた限りではレース後に“松浦、帰れ!”というよくあるレベルの野次しかなかったので、松浦選手があのような投稿をされていて驚いたぐらいです。ただ、他の選手に対してはもう少し酷い野次もあったので、SNSをされていない選手に代わって投稿された可能性もあるのかなと思いました」(地元の競輪ファン)
松浦選手の野次に関する投稿を見たファンからは、
《お願いしてるのって発走前や紹介時にひどい言葉を控えてほしいって事でしょ? 不甲斐ないレースすればレース後のキツい野次も受け入れる気持ちはあると思う》
と、松浦選手の気持ちに理解を示すファンから、
《ボケ、アホくらいの叱咤激励は必要》
《公営競技であり高額報酬の部分には野次なども含まれると思っています》
と、お金を賭けてもらって成立している競技だからこそ、選手は野次も受け入れるべきといった野次肯定派までさまざまな意見が飛びかったことで、一時はTwitterのトレンド入りする事態に。
前出のスポーツ紙記者は、松浦選手の投稿をこう補足する。
「競輪場の敢闘門(選手がバンク内に出入りする場所)はスタート位置の反対側にあるのが一般的なのですが、松山競輪場は敢闘門がスタート位置側にあるんです。お客さんの目の前を通って出入りするため、野次がよく聞こえるというのも大きかったのでは。また、コロナ禍以降は声出し禁止になったり、野次を飛ばす人が減っていたこともあり、久しぶりに酷い野次を聞いたことで、ショックを受けてしまったのかもしれません」