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ー 休演日変更の話題は宝塚の街全体をざわつかせて

 

《これからは千秋楽がリアルタイムで見ることができて嬉しい!》

 これは宝塚ファンによるSNSへの投稿だが、この千秋楽とは、雪組宝塚大劇場公演『Lilacの夢路』『ジュエル・ド・パリ!!』の最終日、5月28日のこと。これまで兵庫県・宝塚大劇場での公演は千秋楽が月曜だったが、日曜へと変更になり、平日の月曜だと仕事などで配信でも見られなかったファンから歓喜の声が上がっているのだ。

「退団が決まっている出演者は、千秋楽で紋付袴を着て、大階段から下りてきます。同期から退団記念のブーケを受け取り、ひと言を発する。好きなジェンヌが退団するときは見逃せない場面です」(宝塚歌劇団ファン、以下同)

 宝塚大劇場の休演日が水曜から月曜に変わったことに伴い、千秋楽の曜日も変更された。もともと月曜休みだった東京宝塚劇場に統一する形だ。現在行われている雪組公演の初日4月22日より適用されている。

大劇場千秋楽のために月曜日に仕事を休まなくてよくなったのはうれしいのですが、日曜日だと、そもそも当たりにくいチケットの抽選がさらに激戦になりますよね。ましてや退団の挨拶がある公演なんて、もうかすりもしない

 変更にはよしあしがあるよう。

休演日変更の話題は宝塚の街全体をざわつかせて

「ライブビューイングや配信もあるのですが、“見逃し配信”のようなものはなく、当日見るしかない。日曜日のほうが配信チケットも売れるだろうし、経営側としてはいいのでしょうけど……」

 休演日変更の話題はファンだけではなく、大劇場のある宝塚の街全体をざわつかせた。

 宝塚大劇場が休演日を変更するのは1976年4月以来、47年ぶり。周辺の店舗などは定休日を水曜日に合わせていたケースも多い。劇場の近隣にある手塚治虫記念館の担当者に聞いてみたところ、

「当館も水曜日が定休日でした。昨年末ごろ、当館が営業していたときに、歌劇公演がない日があったのですが、やはり閑散として……。公演の有無で人の出入りが違うと実感し、宝塚大劇場に合わせて休みを月曜に変更しました」

 近隣住民に聞くと、休みを変更する施設が目立つという。

「ファンが訪れる飲食店や関連グッズの販売店などは変更していますね。宝塚大劇場前の『花のみちセルカ』や、駅前の『G・コレクション阪急宝塚』という商業施設も休館日は月曜になったようです」

『花のみちセルカ』にあるファンの間で有名な飲食店『サンドウイッチ ルマン』も、

やはり歌劇次第でお客様の流れが変わるので、花のみちセルカ店は歌劇に合わせました。まだ変更したばかりなので『今日やっていますか』という問い合わせはありますが、変えてよかったのでは

 ファンの間では「乙女餅」で有名な昭和元年創業の和菓子店『きねや』は、

宝塚ホテルや東京宝塚劇場でも外販をしており、休みはないので休演日に関係なく、いつでもご購入できますよ」

 宝塚市立文化芸術センターや宝塚文化創造館は予約制のため当面、水曜休館のままだが、変更も検討しているという。いずれにしろ、街の人にとって、宝塚歌劇団の影響は絶大だと改めて感じる。