2001年にがんを患い、アニメ『ドラえもん』に声優を降板した大山のぶ代。その後、度重なる闘病生活の末に認知症を発症したことが、夫の砂川啓介さんによって発表された。その砂川さんもがんのため2017年に他界。大山さんは現在、どこにいるのだろうか。2人が暮らした自宅を訪ねてみるとーー。
「ぼくドラえもん」
『週刊女性』の読者世代がアニメ『ドラえもん』(テレビ朝日系)で、有名なドラえもんのセリフを思い出すとき、脳内で再生されるのは、やはり大山のぶ代の声だろう。
「大山さんは1979年の放送開始から2005年までの26年間、ドラえもんの声優を務めました。“ぼくドラえもん”というフレーズは大山さんのアドバイスによって生まれたもの。大山さんによる丁寧なキャラクターの解釈と演出によって、国民的アニメに成長したといっても過言ではないでしょう」(テレビ誌ライター)
2001年に直腸がんが判明後、大山はドラえもん声優の降板を自ら申し入れ、現在の水田わさびへと席を譲った。
「ドラえもんを引退した後は、料理研究家や声優の指導者として精力的に活動していましたが、2008年に心筋梗塞と脳梗塞を発症。以降は、体調不良が続いて表舞台から姿を消しました」(スポーツ紙記者、以下同)
そして、2015年に夫である砂川啓介さんが、ラジオ番組で2012年に大山が認知症を発症したことを公表した。
「砂川さんは、大山さんの介護を自宅で続けていましたが、自身も2016年に尿管がんを患い、その治療に専念することに。結果、大山さんは老人ホームに入居しました。認知症の進行は止まらなかったのですが、体調面では元気になり、明るい人柄でホームの人気者になったそうです」
都内の自宅は現在も残されたまま
妻の姿とは裏腹に、砂川さんは尿管がんのため2017年7月にこの世を去った。
残された大山は、今どこで何をしているのか。ふたりが暮らした都内の一軒家には、変わらず表札が掲げられていたが、大山を含めて人の出入りはなく“空き家”状態。
一方でこんな変化も。
「夫婦の個人事務所の代表取締役は砂川さんが務めていましたが、亡くなった後に、都内に事務所を構える税理士の男性が引き継いでいます。てっきり、夫婦のマネージャーを長年務めた女性が、継ぐものと思っていましたが……」
大山との関係や現在の様子について、税理士の男性に話を聞こうとしたが、「答えられません」と、沈黙するばかり。
あの懐かしい声は、いつでも思い出せるのだが─。