『One more time,One more chance』や『セロリ』など多くのヒット曲を持つシンガーソングライター・山崎まさよしの公式サイトが、ネットで炎上した“歌わないライブ”を謝罪、チケット払い戻しに応じることを発表した。
発端となったのは、10月21日の茨城県・水戸市民会館「グロービスホール」にて開催されたライブツアー。最大収容2000席のホールで約2時間半の公演だったが、歌ったのはわずか8曲で残りの時間は“おしゃべり”に費やされたというもの。
ネットに拡散された観客の声をまとめると、のっけから「今日はMCから始めたい」と登場してはとりとめのない話を延々と続け、1曲歌っては15分ほどの“おしゃべり”を繰り返した山崎。
たまらず客席から「歌って!」との声が飛んでも意に返さず、「歌うのって、しんどいんですよ」などと“歌わないライブ”を敢行。観客とも言い合いになったり、しまいには「歌わないなら帰る!」と途中で席を立つケースもあったようだ。
この異色のライブ構成にネット上ではファンだろうか、「私なら楽しめる」との擁護もあるものの、大半は批判的な声が向けられている。中にはーー、
《山崎まさよしは水戸だから手を抜いたんだろ?例えば同じ北関東でも宇都宮や前橋だったら、それなりにちゃんとやったろ》
《地方の公演だから手抜きか?バカにしたのか?お客さんはバカにされた感じがしてもおかしくない。そりゃ怒るのも無理はない》
水戸での、地方での公演だから「手抜きした」と勘ぐるような意見も散見される。
お目当ての歌手、アーティストのライブやコンサートを楽しむために、決して安くはないチケットを購入しているのは地方も都市部も同じこと。「地方だから手を抜く」ということは実際にあるのだろうか。
酔っ払いながらステージに立つ歌手
多くのアーティストが所属する音楽系芸能事務所・プロデューサーに話を聞くと、
「昔は海外アーティストの来日公演では、それこそ歌わずにしゃべり続ける、パフォーマンスに身が入っていない、酔っ払っている、公演時間を勝手に短縮するなどの“手抜き”も多く見受けられました。“お客様”として来てもらっているだけに、こちらも構成に口出しできないんですよ。
国内では……、う〜ん、そうですね(苦笑)。普段より明らかに声が出ていない、歌詞やダンスを間違えたりはしますが、少なくとも一線で活躍するアーティスト、大物歌手に関して言えば“手抜き”はありえません。むしろ公演回数が少ない地方だからこそ、ファンのために全力でステージに立っていますよ」
もしくは数万人規模のドームやアリーナと比較すると、どうしても1000人規模のホールでは構成や演出が異なるために、地方公演の観客は時に“物足りなさ”を感じてしまうこともあるようだ。