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ー 先が読めないオリジナルストーリー

 

 11月2日、『2023ユーキャン新語・流行語大賞』に今年大ヒットした“あのドラマ”がノミネートされた。

「7月クールに放送されたTBS日曜劇場『VIVANT』です。主演は堺雅人さん。役所広司さんや二階堂ふみさん、二宮和也さんら、豪華キャストに加え、1話あたり1億円と、破格の制作費が投じられたことでも話題になりました。ストーリーの重厚感もさることながら、巨額を投じたことによって成しえた、映像の臨場感に多くの視聴者が度肝を抜かれたのではないでしょうか」(テレビ誌ライター、以下同)

 9月に最終回を迎えたばかりだが、早くも続編が期待されている。

「2026年1月に、ドラマのシーズン2が放送される予定だと一部メディアで報じられています」

 監督の福澤克雄氏も続編制作に含みを持たせており、

ドラマ最終回の直前に行われたファンミーティングで、“正直に言うと、僕の中では第3部まで考えて作ってる”と話していました。主演の堺雅人さんがすでに出演を承諾しているからこそ、公の場でこうした発言ができたのでしょう。実際にシーズン2の放送後には、3作目として劇場版を予定していると聞きました」(芸能プロ関係者)

 2013年に放送され、社会現象を巻き起こしたTBS日曜劇場『半沢直樹』は『VIVANT』同様、福澤監督と堺雅人がタッグを組んだ作品。しかし、続編が放送されたのは7年後のこと。比較すると『VIVANT』は異例のスピードでその先の劇場版まで決定していることになる。

先が読めないオリジナルストーリー

「堺さんは『VIVANT』について“一丸となって作ったいい作品を喜んでもらえることがうれしい”と周囲に話していました。そうした思いがあるからこそ、劇場版の出演も即決したのでは」(前出・テレビ誌ライター)

 また、続編決定の背景についてコラムニストのペリー荻野さんはこう分析する。

「『半沢直樹』は原作小説があるので、先の展開を知っている人がたくさんいます。『VIVANT』は完全オリジナルなので、先のストーリーを誰も知りません。ヒットの熱が冷めないうちに続編を制作し、予想、考察で盛り上げたいと考えているのでしょう」(ペリーさん、以下同)

 ドラマだけで相当な予算をかけている点を鑑みても、1部のみの放送ではもったいないといい、

「劇場版は、製作委員会方式にすることもでき、作品の規模を拡大しやすい。話題になると公開後も動画配信サービスで継続的にファンを増やし、さらに新作、スピンオフにつなげることも可能です。ドラマでここまでのスケール感で楽しませた以上、期待に応え、パワーアップする必要がありますが、劇場版ならそれが可能だと考えられます」

 スケールアップした別班が劇場版で帰ってくる!