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瀕死の状態の男が病床で名乗ったのは半世紀前、日本中を震撼させた爆弾テロ犯の名前だった。全容解明が待たれるなか、過激派の動向に詳しい元警視庁公安部員の勝丸円覚さんが、逃亡の軌跡、名乗り出た理由を分析する。
最期は本名で迎えたい――
最期は本名で迎えたい――。
警察庁関係者によると、病床に伏していた男は病院関係者にこう語ったという。
1月25日。神奈川県鎌倉市内の病院に入院していた男が、連続企業爆破事件に関わった桐島聡だと、病院関係者に名乗った。このことは直ちに病院から神奈川県警を通じて警視庁公安部に報告された。