「下の子も最近少しずつ、つかまり立ちから一人で立って歩く、まだ歩くまではいかないんでしょうかね、そういうことができるようになって、また、表情もわりと豊かになってきたような気がいたします」
「私はおのおのの持っている個性をできるだけ自由に伸ばせるような環境であればいいというふうに思っています」
秋篠宮さま・紀子さま、それぞれの思い
1995年11月末、秋篠宮さまの誕生日会見が行われたが、そのとき秋篠宮家の次女、佳子さまは生後11か月。記者たちから「眞子さま、佳子さまの最近のご成長ぶりと、ご両親としての教育方針をお聞かせください」と尋ねられた父親、秋篠宮さまの答えだ。
母、紀子さまの話は子どもたちと接する機会が父親よりも多いためなのか、より具体的な内容となっている。
「上の娘の眞子は(略)妹を迎えたときはとてもうれしいと同時に、ちょっと少し戸惑いも感じられるようなことが見られましたが、今はとても妹思いで食事とか洋服のお手伝いをしたり、また一緒に楽しく、ぬいぐるみや絵本で遊んでおります。
佳子のほうはだいぶ自分の気持ちを外に出すことが多くなってまいりまして、例えば、きれいな音楽を聴くとうれしくなって手をたたいたり、身体を動かしたりすることが多く見られるようになりました」
誕生日用に公開された映像には、自宅の庭と思われる場所で過ごすご一家の様子が紹介されている。淡いピンク色のベビー服を着た佳子さまと可愛らしいアップリケのようなものがついた深い緑色のセーター、スカート姿の当時4歳の眞子さんが映し出されていた。階段を一人で上り、滑り台の一番上に立った眞子さんは、父親に抱かれた佳子さまの頭をまるで「いい子、いい子」と言っているかのように、愛おしく何度もなでた。そんな娘たちを母、紀子さまが優しく見守っている。
ベンチに腰かけた父親が膝の上に佳子さまをのせた。隣には眞子さんが座っている。眞子さんは、滑り台を滑り下りては、また、走って階段まで行き、上っては滑る、という動作を繰り返した。そして、一人で上ることのできない佳子さまは、滑り台の支柱につかまり立ちしていた。ほのぼのとした明るいご家族の情景に私は、しばし見入ってしまった。