「何て言っていいのかわからないけど、奇妙な姿だね。人工知能(AI)で動くモンスターとでもいおうか」
「エイリアンみたいね。あまり悪く言うつもりはないけど」
「ゾンビのよう。ひじのところが腐って溶けているみたい」
これらは9月下旬に産経新聞で報じられた、ポーランドの首都ワルシャワにいた人々の2025年大阪・関西万博公式キャラクター、ミャクミャクに対する感想だ。
ミャクミャクはいまだ不評
身体が赤色と青色の生き物のミャクミャクは、デザイナー・絵本作家の山下浩平さんによって作られ、2022年3月に公募作品1898点の中から選ばれた。身体の青い部分は、自在に形を変化させる「水」をイメージしており、赤い部分は分裂したり増えたりする「細胞」をイメージしているという。愛称には、「脈々」と受け継がれてきた人間のDNAや知恵を未来に受け継ぐといった希望が込められている。
万博の公式サイトによると性格は人懐っこく、特技はいろいろな形に姿を変えたり、雨上がりに虹を見つけること。出生地は「関西のどこかにある湧水地」となっている。
ワルシャワで酷評だったビジュアルだが、日本でも同様に感じている人も多いようだ。Yahoo!ニュースのコメント欄には、
《極東でも同じように感じてる人は多いんじゃない?日本から世界に発信する機会なんだから、世界に受け入れられている日本的なものにすれば良いのにと思う。ベタなクールジャパン風や、萌え絵の方が、嫌いだけどまだ納得できそう》
《デザインした山下氏も「必ずしもかわいいキャラではないので、正直なところ、選ばれてびっくりした。」と別記事でコメントしているけど、周りもそういう印象では?一定数に刺されば良い、って話なら分からなくはないけど、万人受けが必要な万博で何故、こういう路線?》との声が寄せられた。
万博を運営する「日本国際博覧会協会」は世界中で開催される日本関連のイベントにミャクミャクを登場させたり、米紙ニューヨーク・タイムズに万博の開幕記念ライブに歌手・Adoが出演する広告を出したりと海外にもアピールしている。しかし、産経新聞の記事によるとワルシャワの十数人の人は、大阪・関西万博の開催について誰も知らなかったという。
ミャクミャクについての国内外の評判や、半年後に迫る万博の海外での認知度がイマイチなことについてどのように思うか、同協会に問い合わせたが、
「個別記事について回答は控えさせていただきます」(広報)
ちなみにミャクミャクのグッズの売れ行きについては、
「好調です」(広報)という。刺さる人には刺さるキャラクターということか……。