目次
Page 1
ー 山里の“手のひらを返したような態度”に違和感
Page 2
ー 発想や物事の捉え方が極端な山里
Page 3
ー 人を見下す人ほど嫉妬深い
世の中には「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」だけでなく、「ヤバい男=ヤバ男(ヤバダン)」も存在する。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、芸能人や有名人の言動を鋭くぶった斬るライターの仁科友里さんが、さまざまなタイプの「ヤバ男」を分析していきます。

第42回 山里亮太

 情報番組『DayDay』(日本テレビ系)のMCに、南海キャンディーズ・山里亮太さんが就任すると聞いたとき、ちょっと意外な気がしました。

 たしかに山里さんは人気者であり、スキャンダルを起こしたこともない。妻は人気女優・蒼井優さんでお子さんもいらっしゃるので、パパとして子育ても語れる。数字(視聴率)とコンプライアンスを重視するテレビ局にとってうってつけの存在であることはわかりますが、山里さんが“朝の番組のMC”として適性があるのかと言われると、首をかしげてしまうのです。

山里の“手のひらを返したような態度”に違和感

 実際、山里さんの番組内での発言はたびたび炎上しています。そこで、どうして山里さんが「朝の番組のMC」に向かないのかを考えてみたいと思います。

 山里さんの最近の炎上と言えば、元タレント・中居正広さん関連のことがあげられます。昨年末に『女性セブン』が、中居正広さんがフジテレビの女性社員に性暴力を働いたと報じました。『週刊文春』は、これは中居氏と女性社員の間の個人的な問題ではなく、フジテレビの社員がスターに女性を“上納”することで、タレントからの覚えをめでたくし昇進している、つまり組織的な関与があると書いています。

 もしそれが本当なら、報道機関として、また日本を代表する大企業としての信用はガタ落ちと言えるでしょう。『文春』は当初、女性は「フジテレビの社員に食事会に誘われた」と報じていましたが、その後の取材で「中居氏本人に誘われた」と、記事の一部分をこっそり訂正しています。人の記憶というのは実はとてもあやふやで、話しているうちにだんだん内容が変わっていくことは珍しくありませんし、会話をすべて録音しているわけでもないでしょうから、ある程度の齟齬が生じることは仕方がないと思いますが、そういうときはきちんと公表したほうがいいのではとも思いました。

 山里さんも『文春』の書き換えに激しく憤っていました。1月29日放送の『DayDay』では、「これ、結局フジテレビは関与してなかったっていうことになるわけでしょ? そうなると、今回のことの騒動の根本が違うわけで」「まだこれからいろいろ調べてくるんだろうけど、週刊誌の間違った情報を真実として、それを武器にいろんなことが起きてたわけじゃないですか。で、間違ってましたって言ったからって、今まで間違ったことから派生したことは、もう取り返しがつかなくて」と、中居さんは悪くないのに、週刊誌のせいで引退に追い込まれたとでも言うように『文春』を批判しています。

 しかし、3月31日に発表されたフジテレビ第三者委員会は、中居氏による性暴力があったと認定しており、報告書の内容もおおむね『文春』と一致していたのでした。山里さんは4月1日放送の『DayDay』において「残念でした。こんなことがあったんだって、憶測だって言われることもあった中で、かなり厳しい形で出たことで衝撃は隠せないなと思いました」と急にトーンダウンしています。

「あれ? 憶測だって言われることもあったって人の意見みたいに言ってるけど、週刊誌報道を誤報っていったのはあなた自身ですよね?」と、手のひらを返したような態度に、違和感のあった人もいたことでしょう。