一方的に独立したとして、前所属事務所から2億円以上の損害賠償請求裁判を起こされていた美川憲一。今年7月、東京地裁の出した判決は、美川側の全面勝訴だった。
「芸能界の商慣習である独立のための違約金や、美川さんに貸したとされる1500万円などの原告側の主張はいずれも棄却。美川さんと前事務所との間に独立を認める覚書が交わされていて、それによる独立が正当であると認められたようです」(全国紙記者)
美川はこれに対し、《司法の場において真実が全て明らかになりました》と高らかに勝利宣言。しかし、結果を不服とした前社長は控訴し、裁判は現在も続いている。
'16年1月25日に再び判決が言い渡されるが、そもそも前事務所との関係が悪化した原因はなんだったのか。そこには、『NHK紅白歌合戦』が深くかかわっているという。
「美川さんは'91年から'09年まで紅白に連続出場し、小林幸子さんとの派手な衣装対決で毎年話題を集めていました。美川さんは'10年に出場枠からはずれますが、実は小林さんもこの年に落選予定だったんです。しかし、小林さんの事務所は最後までNHKへの根回しを怠らず、出場にこぎつけた。その裏側を知った美川さんは、自分が出場できなかったのは前事務所の努力が足りなかったからと考えたわけです」(スポーツ紙記者)
小林も'11年の出場をもって出場枠からはずれるも、今年は4年ぶりに特別枠でカムバックを果たす。美川のほうは裁判が影響して、紅白どころかイベントやテレビ出演も激減。さらに新たな火種も抱えているという……。
「今年の夏に、美川さんがプロデュースしていた創作料理店『みかわ』が閉店したんです。この店のオーナーA氏は、美川さんの長年の支援者で、現在所属する事務所の社長。閉店は“改築のため”とありますが、それは表向きの理由で、美川さんがA氏と金銭トラブルを起こしたからといわれているんです。A氏は最近、社長を降りたとも聞きましたよ」(前出・スポーツ紙記者)
真相を聞くべくA氏に直撃取材すると、こう否定。
「社長を降りた? そんなことありませんよ。確かにしょっちゅう美川とケンカはしますけど。お店は板前さんがやめてしまったからいったん閉めただけで、また場所を変えてやろうと思っていますよ」
しかし、前出のスポーツ紙記者はこう続ける。
「美川さんが都内に所有する2つの不動産は、今年に入って1億5000万円ずつ抵当が設定されました。裁判費用もかかるし、経済的に苦しいのは間違いないですよ」