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 タモリ、聖子、郷ひろみ、氷川きよし、あゆ……。福岡県は多くの芸能人を輩出してきたけれど、そのルーツは500年前にまで遡る。

「全国の民俗について書かれた『人国記』によれば、筑前には“華奢な人が多い”とありました。これは当時の九州地方では珍しかったようです。華奢は細いという意味でなく、華やかで贅沢という意味。昔から芸事にすぐれた人が多かったのです」

 と、県民性研究の第一人者・矢野新一さん。今でこそ第一線で活躍する福岡県出身の芸能人は多いけれど、「芸能人は福岡県民が多い!」と初めて提言したのが矢野さんなのだ。

「福岡県民には顔の凹凸がくっきりして、整っている人が多いです。昔から中国との交易が盛んな地域だったことから、異なる遺伝子が交ざり合い、美形・美人が多いと言われています」(矢野さん、以下同)

 福岡県に次いで芸能人が多い広島県にも、福岡県と同じ、ある気質が備わっているのだとか。

「この2県の共通点は、お祭り騒ぎが好きで目立ちたがり屋。気も強く負けず嫌いです。このように、芸能界で大成する気質が備わっています」

 芸能人だけではなく、内閣総理大臣を輩出する都道府県にも偏りがある。1位は山口県で8人、2位が東京都で5人、3位が群馬県と岩手県で4人。圧倒的に山口県が多いのだ。

「総理だけでなく官僚の出身県としても、山口県は1位を誇ります。これは、明治維新で長州藩が活躍したことが大いに関係しています。仁義や郷土愛に厚く、人の前に立ちたがるタイプ。ここまで政が好きな県民も珍しいのではないでしょうか」

 山口県と正反対ながら複数人の総理を輩出しているのが3位の岩手県。

「のんびりしていて野心が弱いけれど、敵が少なく、信頼度は高い。AとBのどちらが総理になっても問題があるけど、Cなら……”というように、周囲が神輿に乗せて総理になるのが岩手県民。断ることができないので、用意された階段を上がり続けてしまうのです」

【お話を伺った人】

矢野新一さん・・・(株)ナンバーワン戦略研究所所長。県民性研究の第一人者で本を多数執筆している。スマホアプリ『ズバッと! 県民性』の監修も務めている。