「ご懇談中に、雅子さまが持つクラッチバッグに女の子が興味を持つと、"開けてみる?"という感じで雅子さまが差し出されたので、本当に開けないかドキドキでした」

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ご夫妻の間を駆け抜けようとした子が転び、皇太子さまを"支え"にする場面も

 そんな微笑ましい話をしてくれたのは、6月16日に皇太子ご夫妻が視察のため訪問された新宿の子育て支援施設『ゆったりーの』の小原聖子施設長。

 雅子さまは、皇太子さま(55)に同行し、施設を利用する母親や子ども、ボランティアと歓談し激励されたが、今回の訪問の経緯を宮内庁担当記者が説明する。

「そもそもは『こどもの日』と『敬老の日』前後に関連施設を視察する公務として、天皇・皇后両陛下が平成になって始めたものです。今年から、皇太子ご夫妻と秋篠宮ご夫妻に受け継がれ、今回は、皇太子ご夫妻が子どもの施設を視察されることになりました。両陛下のときは5月中の訪問が多かったのですが、6月半ばまで延びたので、雅子さまのご体調に配慮し、宮内庁も慎重に対応していたのかもしれません」

 長期療養に入ってから12年がたとうしている雅子さまにとって、両陛下から引き継いだ大切な公務は重圧になっていたのかもしれない。

 しかし、7月2日から南太平洋の島国・トンガを訪問されることも正式に決まり、雅子さまのご体調は上向きのようだ。

「今年前半の雅子さまは、公の場へのお出ましは限られたものでしたが、お住まいの東宮御所での接見や説明は例年より増加しました。そして、5月19日にお忍びで国連大学のインド・ミニチュア絵画展覧会をご覧になったのを皮切りに、25日には『ルーヴル美術展』に急きょお出かけに。6月は、雅子さまにとってハードルが高いといわれている宮中晩餐にも出席されるなど、活動の幅は広がっていると思います」(東宮職関係者)

 雅子さまは、トンガではトゥポウ6世国王の戴冠式と、その後の昼食会のみに出席され、ほかの行事は皇太子さまおひとりでの出席予定だが、

「2年前のオランダ訪問のとき、雅子さまの同行が直前まで決まらなかったことを考えると、今回、1か月近く前に訪問が決定したことは前進だと思います。主治医も同行しないということは、それだけ回復傾向にあるといっていいのかもしれません」(前出・記者)

 そんな"余裕"が、今回の施設でもみられた雅子さま。小さな子どもでも、"お母さんごっこ"ができる『ぽぽちゃん』という赤ちゃん人形で遊んでいた女の子が、そのパンツを人形の頭にかぶせていたところ、

「熊ちゃんの帽子をかぶっているのね。お耳が生えてくるかな?」

 雅子さまはユーモアを交えながら、そう声をかけられたという。人形にかぶせられたパンツの裾(穴)部分を熊の耳に見立てて、そう微笑まれたのだろう。

 雅子さまの回復ぶりに、皇室関係者がこう期待感を示す。

「今年の『敬老の日』の老人施設訪問は、秋篠宮ご夫妻になっていますが、来年以降は未定です。実は、どちらを訪問するかは、皇太子さまに一任されているので、来年は皇太子ご夫妻が老人施設を訪問されるかもしれません」