「9月17日、雅子さまは都内で行われた皇太子さまの“水関連”のお出ましに、急きょ同行されました。冷たい秋雨が降る日でしたが、昼の公務の後は1度、東宮御所に戻り午後の公務にも笑顔で臨まれていました」
皇太子妃雅子さまの近況について、そう話すのは宮内庁担当記者。
この日、皇太子ご夫妻は、目黒区の東大生産技術研究所で水と災害についての研究成果やコンピュータープログラムをご視察。その後、港区の下水処理施設の芝浦水再生センターを訪問し、雅子さまも熱心に質問された。
「あいにくの天気だった9月25日にも、都内で開かれた『国際青年交流会議』に雅子さまは当日に急きょ出席されました」(同・記者)
「長期療養」が発表されてから、12年がたとうとしている雅子さま。
2年前からは、夏以降にお出ましが活発になることもあったが、今年は年明けから体調は安定しているようだ。
冒頭の記者が明かす。
「雅子さまは今年の初めから、日本に赴任してきた各国大使とお会いになる『ご接見』が例年になく増えました。
6月には、両陛下から引き継いだ『こどもの日』にちなんだ子育て支援施設への訪問もされ、自信をつけられたのかもしれません」
6月3日には、昨年に続いて負担が重いとされる宮中晩餐会にも出席された。
「7月2日から6日には南太平洋のトンガを訪問され、一昨年のオランダ以来の海外訪問となりました。現地で雅子さまは当初の予定になかった在留邦人との懇談にも参加され、元気な様子を見せられました」(同)
そして、7月31日には、約4年半空席だった雅子さまのお世話役のトップである東宮女官長も就任。
「さらに8月4日には、雅子さまは両陛下から引き継いだ北海道や沖縄の小中学生からなる豆記者との懇談に、6年ぶりに出席されました」(同)
今年は戦後70年ということもあり、都内の昭和館と日比谷図書文化館で開かれた戦争関連の展示会に、愛子さまをお連れしている。そして、9月4日には「皇室会議」の皇族議員を決める選挙にも出席し、10月には福島県も訪問されることに。
さらにこの秋、大きな一歩を踏み出すことになるかもしれない。
「今年の『秋の園遊会』は11月に行われますが、その場に雅子さまの出席が検討されているようなのです。もしご出席となれば’03年以来、12年ぶりとなります」(東宮職関係者)
園遊会といえば、毎年春と秋に赤坂御苑で開かれる両陛下主催の催しで、政治家、文化人やスポーツ選手などの功労者2000人以上が招待される華やかで厳かな行事だ。
「両陛下をはじめ皇族方が順に歓談しながら回っていくもので、両陛下の負担軽減策の一環でコースが短縮されるほどハードな行事です。事前に出席者の名簿に目を通し、当日も多くの人へのお声がけが必要になるので、療養中の雅子さまにとっては宮中祭祀と並ぶほど、ご参加が困難なお出ましと言われてきました」(同・関係者)
’03年の園遊会は、水泳の北島康介選手などが出席する華々しいものだったが、「長期療養」が発表される1か月ほど前で、雅子さまは無理をされていた可能性もある。
それから12年─。秋のやわらかい日差しが注ぐ赤坂御苑で、雅子さまの“本格復帰”となる笑顔を見ることができるだろうか。