大みそかに放送された、『第67回NHK紅白歌合戦』の本番直前─。場内アナウンスを合図に、たくさんの出場歌手たちが舞台袖の大鏡前に集まっていた。なかでもひときわ緊張していたのが、司会を務める嵐の相葉雅紀と有村架純。
「当日も含め4日間、出演者との顔合わせやカメラリハーサルを行っていましたが、当日まで“ここは別映像が入ります”“転換の時間を計っています”などとアナウンスが入り、変更がとても多かったんです」(スポーツ紙記者)
実は、スペシャルゲストだったタモリとマツコ・デラックスの出演の仕方は、本番まで記者にも公開されていなかったもの。大物2人のやりとりは、アドリブも多く仕込まれていたという。そんな舞台裏で、ユル〜い空気感をまとっていたのは、紅組トップバッターを務めたPUFFY。
「初出場なのにリラックスしていて“衣装のタスキ、チャームがかわいいですね”とスタッフに声をかけられると“これね、ホンモノのお菓子もついてるの〜”と、引っ張って見せてあげていました」(レコード会社関係者)
本番は相葉も有村もかなり順調な滑り出し。しかし、今回の紅白は台本にないことがたびたび起こっていた。
「舞台監督さんは“親しみやすい紅白にしたい”と、アドリブ歓迎の意を表明したのです。その結果、台本にはない言葉が飛び交っていました。
欅坂46の紹介では、THE YELLOW MONKEYの吉井和哉さんが“彼女たちのファンなのは、曲調がロックだから”という理由などが台本に書かれていましたが、本番で吉井さんは“自腹で買ったCDです”と2枚のCDを見せていました」(芸能プロ関係者)
楽屋口通路には高画質の8Kテレビが置かれ、舞台が見られるようになっている。郷ひろみが土屋太鳳とダンスでコラボした『言えないよ』で、2人が抱き合っているシーンを眺めていたのは……、
「かつての恋人だった松田聖子さんです。ジーッと、というよりもボーッと2人の抱擁を眺め、5、6秒静止。何事もなかったかのように、再び歩みを進めていきました」(前出・芸能プロ関係者)
舞台上では相葉が「すみません、失礼しました」とお詫びを述べるような失敗も。そんな中、彼を支えたのは、嵐の仲間たちだった。
「大野智さんはオーケストラを中継で紹介、二宮和也さんはハーフタイムショーの進行、松本潤さんは大竹しのぶさんの紹介、櫻井翔さんはイエモンの紹介と、要所はメンバーが進行の手伝いをしていました」(前出・芸能プロ関係者)
トリではメンバーと合流して安心したのか、号泣してしまった相葉。演目を終えると観客や出演者から歓声が送られた。メンバーを振り返って首をかしげるが、二宮がポンと肩を叩き、松潤が“前向け!”と言わんばかりに客席を指さす。大野と櫻井は頷きながら微笑みかけていた。
「相葉さんは“司会をやるから、順番はトリじゃないほうがいい。最後まで心臓が痛くなりそう”と漏らしていました。今年の紅白はただでさえ、エンターテイメント要素が盛りだくさん。熟練の司会者でないと、ユーモアを交えつつ進行するのは難しい。マジメな相葉さんだからこそ、よけいに大変だったことでしょう」(前出・芸能プロ関係者)
白組勝利はできなかったけど、相葉ちゃんの雄姿は、年末を明るくしてくれた!