「週刊誌が遠慮なく見出しをつけ始めたときは怖い。世の中が動き始めています。世論調査で多くは内閣支持率が10ポイントぐらい下がった。自民党のある議員は“今回はヤバい。支持者を説得できない”と言う。それは不潔感なんですよ。安倍首相も菅官房長官も人格的に汚い。こうなったとき、政権はとても弱くなるんです」(高野氏)
しかし、安倍政権はなかなかしぶとい。どうすれば怒りの民意は大きなうねりとなるのか。元経産官僚の古賀茂明氏は「心の底では“何かおかしいな”と思っている人はたくさんいる。いかに仲間を増やすかだ」と指摘した。
「反面教師で、安倍さんの反対をやればいい。まず謙虚にならなければいけません。安倍さんおかしいでしょ? そうかしら? と言われたときに“何言ってんの!”と言っちゃダメ。相手の立場で話を聞き、いろいろ議論していって、やっとわかってもらえる人が出てくるんです」(古賀氏)
パネリストはほかに、同志社大教授(地位係争中)の浅野健一氏や元・一水会代表の鈴木邦男氏ら。安倍政権の批判材料は多岐にわたり、同政権下で成立した共謀罪や安保関連法、特定秘密保護法に懸念が示されたほか、憲法改正の落とし穴にも言及があった。
集会を主催した『森友告発プロジェクト』共同代表の藤田高景氏は「森友、加計疑獄の本質は大きく2つある」と熱くスピーチした。
「安倍首相や閣僚の答弁は、はぐらかし、ごまかし、言い逃れ、開き直り、ウソ八百といくらでも形容詞が出てくる。内閣は劣化の極みをみせている。もうひとつは安倍首相とその周辺の贈収賄事件につながっていくということ。忖度だけじゃないんです。安倍首相の祖父・岸信介元首相は“カネを受け取るときは、ろ過機を通すんだ”と言っている。孫のアノ人もおじいさんに可愛がられたもんだから、こういうことが頭に叩き込まれている」(藤田氏)
安倍首相は国会閉会にあたっての会見で「対応が二転三転し、政府への不信を招いた。率直に反省しなければならない」と述べた。
臨時国会でも閉会中審査でもいいから昭恵夫人や萩生田官房副長官、腹心の友・加計氏から詳しい話を聞きたい。
籠池氏の話しか聞けないのはおかしい。