■父と息子の親子愛に涙
この物語はビリーの成長を描いたものだが、根底にあるのは父親と息子の親子愛。初めはバレエなんて男がやるものじゃない、とビリーの思いを認めなかった父親。しかし、無心に踊る息子の姿を見て、彼のために何とかしてあげようと奔走する。父親の心の移り変わりは、観客の涙を誘います。
「最初は子どもの才能を認めなかった父親が変わっていく過程が感動的。バレエスクール入学の費用を捻出するため、ストライキを破って働こうとしたり、ビリーのために必死に行動します。バレエは本当にお金がかかるし、周りの人の支えがなければできないという現実的な部分も表現しているのが素晴らしいです」
■大人たちも“特別扱い”はなし!
ビリーはもちろん、すべての出演者がオーディションで選ばれている。ビリーの父親を演じる、俳優として実績のある吉田鋼太郎も36年ぶりのオーディションを受け、益岡徹とWキャストで役を勝ち取っている。
「私も宝塚時代にはオーディションを受けた経験がなかったので、今回はすごく緊張しました。だから、オーディションてどういうことをするんだろう、と思いながら受けたら、歌も踊りも芝居も、舞台でやることすべてをやって。作品を見て本当に感動し、ウィルキンソン先生をぜひやりたいと思っていたから役をいただけてうれしいです」