そしてこんなふうに、人当たりがよく、共演者がやりやすいとどうなるか。
「客演が増える」
客演とは自分の劇団以外の公演やプロデュース公演に出ることである。
確かに峯村さんは、今ほど知名度が上がる前から、自分の劇団以外の公演にたくさん出ていた。もちろん、客演として呼ばれるのは、「存在感がある」「声が独特」「デカいのにキュートな役もできる」といった峯村さんの役者としての魅力が大前提にある。しかしながら、演劇界、特に小劇場と呼ばれる世界は、人間関係によって次の出演作が決まることが多いのも事実。若い頃からのあの客演の多さには、人当たりのよさも少なからず関係しているはずだ。
客演が多いことは役者にとってプラスに作用する。いろいろな演出家に出会うことで演技の幅が広がるからだ。これはバイプレイヤーとしては、かなりの強みである。
そこで今回、峯村リエさんには「遅れてきた(物理的な)大物女優賞」を勝手に差し上げ、勝手に表彰します。
峯村さん、50代独身女性の枠は、バラエティ番組には人材が少ないので、今後とも出演のほどよろしくお願いします。
<プロフィール>
山名宏和(やまな・ひろかず)
古舘プロジェクト所属。『行列のできる法律相談所』『ダウンタウンDX』『世界何だコレ!?ミステリー』といったバラエティー番組から、『ガイアの夜明け』『未来世紀ジパング』といった経済番組まで、よく言えば幅広く、よく言わなければ節操なく、放送作家として活動中。