3月31日にスタートした朝の連続テレビ小説『あんぱん』の初回の平均世帯視聴率が15・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが4月1日、明らかになった。
同ドラマは、国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢(のぶ)さんをモデルにしたオリジナル作品。やなせ氏の妻のモデルである主役を、人気女優の今田美桜が演じ、やなせ氏役を北村匠海が務めることで話題を呼んでいる。
初回オンエア後には、「#朝ドラあんぱん」が「X」の国内トレンド1位に輝き、こんなポストが投稿された。
《とにかく面白くなりそう!!これから半年楽しみ!!》
《今日、初めて「あんぱん」を見る。こういう朝ドラが好きなんだよなあ…》
《今回は、ちゃんとしたテーマがあるし、見る人たちもかなり期待してるんじゃないですかね》
「ある意味ハンデを背負った状態」
今作は、『おむすび』の初回16.8%を1.4ポイント下回るも、『おむすび』最終回12.5%を2.9ポイント上回る結果となった。前作の視聴率を引きずらなかった理由について、制作会社プロデューサーは次のように語った。
「ひとつは、主人公が苦難を乗り越えて、やがて一角の人物に成長する女性の立身出世物語なのをしっかりと押さえている点です。このストーリー展開は朝ドラの王道ですので安心感を視聴者に与えているのが良かったのでしょう。もうひとつは、やなせたかしさんという誰もが知っている漫画家が、どうやってアンパンマンを生み出したのかを、ドラマを通じて知ることができる期待の表れだと思います。
朝ドラの初回視聴率は、前作の出来に大きく左右されると言われています。『あんぱん』はある意味ハンデを背負った状態でしたが、まずまずのスタートを切ったと言ってよいでしょう」
前作『おむすび』も朝ドラの王道である女性の立身出世がストーリーの軸になっているが、徐々に視聴率は低空飛行になっていった。『あんぱん』でも同じことが起きる恐れはあるのだろうか。
「『あんぱん』が『おむすび』以下の視聴率になる可能性は低いでしょう。朝ドラや大河ドラマは拘束時間が長く、撮影期間も長期に渡ります。そのため他のドラマや映画の仕事を入れずに、取り組む必要があるんですね。今作の今田美桜さんはオーディションを受けて今作の主演を務めていますので、恐らく他の仕事を入れず、『あんぱん』に集中していると思います。
『おむすび』が失速した理由のひとつに、橋本環奈さんのスケジュール調整が難しかった点があります。何せ主人公が出てこない期間があるくらいでしたから、日程に無理があったのは明らかです。“主演は橋本環奈さんで”というNHKの強い希望で実現しましたが、撮影日程や拘束時間などの面で融通がきかないせいで、ドラマ全体に歪みが起きてしまったのでしょう」(同・制作会社プロデューサー)
『おむすび』は放送直前だった2024年9月になっても、公式情報が少なく、橋本の動画メッセージが同ドラマの公式Xに公開されたのは放送開始10日前の2024年の9月20日。一方『あんぱん』の公式Xで、今田の動画メッセージが公開されたのは、今年の1月27日と初回放送のひと月以上前だった。
こうしたPRが後手後手に回ったのも、多忙な橋本のスケジュールを確保するのが難しかったと思われる。『あんぱん』は、『おむすび』の負の連鎖を止められるだろうか。