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ゴリラの“幼なじみあるある”

 動物行動学者の新宅広二先生によれば、ゴリラは見かけによらずデリケート。

梅雨の時期なんかは、カタツムリを手のひらにのせてじっと観察することもあります。生き物を“観察する”ことは、人間の子どもでもある程度のレベルにならないとできない高度な知的活動です。また、求愛に失敗したぐらいの衝撃で死んでしまうこともあり、見守りに気を遣う動物です」

 シャバーニにはハオコという兄が上野動物園にいて、こちらもやはりイケメン&イクメン路線で大人気!

 飼育を担当していた上野動物園の今西亮さんは、

「ハオコもシャバーニも、オーストラリアの動物園でも群れで暮らしていて、親やきょうだいの育児をそばで見てきたので、子育てが上手。自然に性教育がなされ、尻込みすることなく交尾・妊娠に至れるのです」

 ただし、条件を満たすオスとメスをむやみに一緒にしても一筋縄ではいかない。

「幼いころから一緒に育つとお年ごろになってもお互いを繁殖の相手として見られないことも」(今西さん)

 なんだか人間界の“幼なじみあるある”と似た話。

 その点、シャバーニとハオコは子どもをもうけ、しっかりと家庭を運営している“実績のあるオス”だ。希望的観測ではあるが、今後もしかしたら「繁殖用に2頭を貸してほしい」「メスをお嫁に出したい」と縁談があるかもしれない。

 2頭のイケメン遺伝子で、日本に美形ゴリラが増える……か!?