■カベルナリア吉田さんオススメ!
「ご飯の上にせん切りキャベツを敷き、その上に秘伝のソースにくぐらせたカツをのせた長野県の駒ケ根ソースカツ丼がオススメ。丼のフタからグワシとはみ出した豚ロースのカツはとにかくでかい、分厚い! その下にはキャベツが大量にひそんでいる。ちょこんとのせられた丼のフタをはずしてそばに置き、あふれんばかりのカツの受け皿に。そうするとカツとご飯をバランスよく食べられるんだそう。肉もソースも本当にうまいと思わずうなる味!
北海道釧路市のジョイパックチキンもぜひ! 釧路市民にとってフライドチキンといえば、ケンタッキーではなくジョイパックチキンなのだ。“ジョイパックは釧路の誇り!”という人もいるほど地元民に愛されている。なかでもオススメは、あるようでないカレーチキン!」
■吉田悠軌さんオススメ!
「レバーやミノをフライにした惣菜で、クセのある味とモツのやわらかみが特徴の京都駅周辺のホルモンフライ。おそらく京都駅周辺が発祥の地なのだが、これからの再開発により同地のホルモンフライを出す店舗が全滅する危険性が高い。実際、私がホルモンフライを求めてさまよったところ、次々と店が閉業している事態に。今のうちに食べなくてはならない絶滅の危機に瀕したソウルフードです」
<取材したのはこの方々>
向笠千恵子さん◎フードジャーナリスト・食文化研究家。本物の味、伝統食品づくりの現場を知る第一人者。『日本の旅ごはん』(小学館)など著書多数。『食の街道を行く』(平凡社新書)でグルマン世界料理本大賞グランプリ
松本学さん◎ご当地グルメ研究会代表取締役。池袋ナンジャタウンなどにおけるイベントプロデューサーとして活躍。’09年、ご当地グルメをメインとしたイベントの企画、制作、販売業務などを手がけるご当地グルメ研究会設立
カベルナリア吉田さん◎トラベルライター。沖縄と島を中心に、自分の足で歩く「実踏の旅」にこだわり、全国を回って紀行文を執筆。著書に『肉の旅』(イカロス出版)、『沖縄戦546日を歩く』(彩流社)ほか多数
白央篤司さん◎フードライター。食と健康、郷土料理をメインテーマに執筆。著書に『にっぽんのおにぎり』(理論社)『ジャパめし。』(集英社)ほか。『栄養と料理』や農水省広報誌『aff』などで執筆
吉田悠軌さん◎怪談研究家。怪談サークルとうもろこしの会会長。怪談の収集・語りとオカルト全般を研究。ソウルフードにも造詣が深い。近著に『怪談現場 東海道中』 (イカロスのこわい本)など