サラダ感覚で食べられるヘルシーさも人気の秘密!
■シシリアンライス(佐賀県佐賀市)
「昭和50年ごろの喫茶店のまかない料理が始まりで、残り物の肉や野菜をご飯にのせてマヨネーズをかけただけの手軽な料理です」
と語るのは、佐賀県の町おこしボランティア団体『佐賀市はシシリアンライスdeどっとこむ』代表・中島さん。皿に温かいライスを敷き、その上に甘辛いタレで炒めたお肉と生野菜を盛り合わせ、マヨネーズをかけたものが基本形。新鮮な野菜をマヨネーズが彩り、見た目は本当に鮮やか!
名前の由来は、当時流行していた映画『ゴッドファーザー』のロケ地であるシチリア島から名づけられたというのが定説だ。
レトロな喫茶店のメニューだったということもあり、喫茶店自体の減少に伴い提供するお店がかなり減った時期もあった。しかし、市の観光協会や中島さんらの活動により、佐賀市内で提供する店は現在、約40店舗にまで増えた。
高価な食材を使わず、残り物で手早く作るまかない飯の精神を受け継ぐお店が多い。また、アレンジが簡単なので、家庭料理としても親しまれている。
発祥はまかない飯でも、最近はカフェやレストランで、ワンプレートにおしゃれに盛りつけたものも目にするようになったと中島さん。なかには佐賀牛などの高級食材を取り入れる店まで登場。シシリアンライスはさらに美味しく進化を続けているようだ。