この亜鉛が不足すると、味を感じる「味蕾(みらい)」という部分に異常が発生します。具体的な症状として次のようなものがあります。

・味が薄く感じる

・甘みや酸っぱさが感じられない

・何を食べてもボソボソしているような感覚

 これでは食事を楽しむことができず、食べる気が失せてしまいそうですね。

 その他の症状としては、成長遅延、皮膚障害などがあります。肌が荒れたり、擦り傷の治りが遅かったり。

 心当たりはありませんか?

亜鉛はバランスのいい食事から

 亜鉛不足にならないためにはどうするべきでしょうか。ファストフードを控えることはもちろんのこと、積極的に亜鉛を摂取していきたいところです。

 亜鉛が多く含まれる食品としては、牡蠣が有名です。しかし牡蠣にも旬があり、日常的にとる食品として現実的ではありません。

 牡蠣には劣りますが、亜鉛を比較的多く含む食品は他にもあります。

・肉類

・大豆

・海藻

・穀類

 例えば、主食に玄米、主菜に肉、副菜に海藻サラダ、大豆製品。定食のように一品目に頼りすぎず、バランスの良い食事を心がけましょう。

『強いカラダ・ココロ・アタマをつくる はたらく人のコンディショニング事典』(Business Life 2) ※画像をクリックするとamazonの購入ページにジャンプします
すべての写真を見る

サプリメントは摂りすぎ注意!

「サプリメントで亜鉛を補おう」という考えには注意が必要。過剰摂取になる恐れがあります。亜鉛は過剰摂取すると、

・急性消化器症状(腹痛・下痢・吐き気など)

・鉄の吸収阻害

・銅の吸収阻害

 などの悪影響が。鉄が欠乏すると貧血が、銅が欠乏するとコレステロール値の低下などが引き起こされてしまいます。

 いかがでしたか? ファーストフードは健康に悪いというイメージはありますが、それはただ「太りやすいから」というだけではありません。ミネラルという体に必要な栄養の吸収を阻害してしまうのです。その食べ物を、体は本当に欲しているのでしょうか? 添加物のもつ中毒性・危険性を理解した上で、ファーストフードと向き合いましょう。