長寿社会の今、同世代であるがゆえ、親より長い付き合いを持つことになるきょうだい。あなたは今、きょうだいと良好な関係を結べていますか? 「独身・非正規・親と同居」のすねかじりが、親亡き後、きょうだいにとっての“リスク”になると言われる時代。よくも悪くもつかず離れずな縁について、少し考えてみませんか?
きょうだい仲の維持が困難!? 一寸先は「犬猿」の現代事情
6月に34歳という若さで死去した小林麻央さん。乳がんと闘う麻央さんを献身的に看病したのは、姉でフリーアナウンサーの小林麻耶さん(37)だった。
在宅治療の際、妹と同居し、姪と甥の母親代わりを務めたことはよく知られている。みずからが過労で倒れるまでに未婚の姉が闘病中の妹を支え、子どもの世話までする姿に感動を覚えたという声も少なくなかった。
一方で、近年「きょうだいリスク」という言葉が話題になっているのをご存じだろうか。
結婚しない姉、ひきこもりの弟、非正規労働の妹、実家の財産を浪費する兄などで、かつ親のすねかじり生活を続けるきょうだいの将来に、漠然とした不安を抱える人が増えている。両親が健在なうちはいいものの、10年後はどうなるのか。独身のまま年をとった姉や弟に介護が必要になったら、生活が困窮したら、きょうだいがその世話役を担うしかないのではないか─そんな危機感を称して「きょうだいリスク」と呼ばれている。
子育てなどの問題は、いつの時代にもスポットが当てられるのだが、きょうだいが取り上げられることは少ない。いったい、きょうだいに何が起きているのか。
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週刊女性本誌では、40代から60代の女性500人を対象にアンケートを試みた。
「きょうだいとの現在の関係は良好ですか?」という質問には、
「良好」69.1%
「あまりよくない」10.6%
「疎遠」15.3%
「絶縁」5%
という結果が。きょうだい仲がよくない理由(複数回答)は、
「性格の不一致」57%
「過度な干渉」8.1%
「親の介護」16.3%
「相続」10.5%
「お金の貸し借り」8.7%
「その他」27.9%
思いのほか、良好な関係の人が多いようだが、専門家はこれをどう見るのだろうか。
「きょうだいは、確かにリスクになる可能性もありますが、大事な資産でもあるんです」
そう語るのは、国際基督教大学の磯崎三喜年教授(心理学)だ。