これで脱・孫ブルー! 孫のお悩み、ズバッと解決します!

【お悩み:その1】
 嫁にたちの習い事を相談され、「そろばんは? 近所に教室があるよ」とアドバイスしたら成り行き上、私たちが月謝を払い、送り迎えまですることに! 月謝はけっこうな額でツラいです……。

【お答え】
 の習い事で、祖父母は月謝をねだられやすいので、先に頭を働かせることが肝心。例えばアドバイスをするときに、「お月謝を出せる状況なの?」と尋ねて、嫁が出せないと言ったら、「お稽古事は、もう少し先でいいんじゃない」と提案する。すでに月謝を支払っている場合は「私は見栄っ張りだからお月謝を出してるけれど、実は厳しいのよね! ずっと続けるとなったら、ごはんを1食、減らさなくちゃいけないかも。この先は勘弁してくれない?」というように、「出したくない」ではなく「出せない」という言い方をします。教育費は親が払うもの。冷たいようですが、自分たちのフトコロ具合を計算して、子育てしてもらいましょう。

【お悩み:その2】
 娘が産後1か月ほどわが家で寝泊まりし、家がわりと近いので娘の夫も毎晩、食事に来ていました。ところが家に戻ってからもしょっちゅうを連れてやって来て、夫と一緒に夕食を平らげて帰ります。出かけられないし、家事も増えて大変!

【お答え】
 娘さんたちが自宅へ戻るとき、「ここまでを見守れてよかったわ。今後も週1回ぐらいだったら来て大丈夫よ」と伝えるべきでした。そのチャンスを逃したなら、「に会えるのはうれしいけれど、あまり頻繁だと体力の低下を感じるの。七五三も元気にお祝いしたいな」と伝えては? 「全然来なくなるのは寂しい。◯曜日は必ず空けておくね」などと、自分も協力する姿勢を見せるとベターです。

【お悩み:その3】
 娘が離婚して2人と戻ってきました。夜遅くまで残業して家賃と生活費を入れてくれますが、の面倒は勉強や寝かしつけもすべて私たち夫婦がやっていて、体力的に精いっぱい。かわいそうで娘に何も言えず、も不憫です(涙)。

【お答え】
 無理を重ねて身体を壊したらの面倒どころじゃありません。そうなると娘さんは、もっと大変な状況へ追い込まれてしまう。加えて、例えば半年後、いまできていることが同じようにできるか誰にもわかりません。何がいちばん大切なのかを夫婦でしっかりと考え、整理して、負担を減らす方法を見つけてはいかが? 私なら、公的機関のサービスを探します。そして、娘さんやたちを突き放すのではなく「調べたら、こういうものがあったわよ」と提案すればいい。のためにすべきことが半分に減ったらずいぶん楽になりますし、ほかの大切なことに労力を回すこともできます。わが身を守ることは、子どもへの愛情でもあるのです。

【お悩み:その4】
 きれい好きでいつもていねいに掃除するのですが、そのたびに嫁がを連れて遊びに来ます。帰ったあとはグチャグチャに散らかっていて、いつもげんなり。嫁の前でを叱るのもはばかられ、ひとりで泣く泣く片づけています。

【お答え】
 ユーモアを交えて「今度の月曜に掃除するから、その前に遊びに来ない? 汚れても全然気にしないから」と誘ってみては? 帰ってから掃除すれば問題なし。であっても“私の城”に来た以上、こちらのルールに従ってもらいましょう。どうしても汚してほしくない場所があったら、「そこをきれいにするの、おばあちゃんがどれほど大変だったかわかる? 絶対に触らないでね」と伝えて。明るく言えば、お嫁さんも気にならず、にはそのうち伝わりますよ。

<教えてくれた人>
河村都(かわむ・らみやこ)◎幼稚園教諭を経て、NHK『おかあさんといっしょ』にレギュラー出演。短大非常勤講師、知育教室主任講師を務めた後、一般企業にて24年間にわたり人材育成に携わる。’07年、オフィスカワムラを設立。主に教育現場で講演・研修などを行う。著書に『子やにしばられない生き方』(産業編集センター刊 税別1300円)