『Can’t stop 不倫(fall in) love』というタイトルに思わず「うまい!」と唸ってしまった、小室哲哉の不倫報道。
新春2弾目の『文春砲』は、
「それほど大きな騒ぎにはならないだろうと思っていた同業者は多いです。なぜなら、小室は週刊誌が追いかけるほど旬の人ではないし。
それに相手の女性も有名人じゃないし、小室が浮気をしないと思っている人はいないでしょう(笑)。そもそも男性読者は同性の不倫に関して、寛容というか、興味がないですからね」(写真誌記者)
ところが1月19日に小室が緊急記者会見を開いたことで流れが大きく変わった。彼は会見で、釈明・謝罪だけでなく、同時に引退を発表したのだった。
「記者やレポーターは不倫に関して突っこんだ質問をしようと構えていたのですが、引退という重大発表があったため、どうしても質問はそっちに向いてしまいました」(前出・スポーツ紙記者)
さらに、彼は、妻の介護と自身の病気でストレスがたまり、今も耳鳴りが治まらないという悲惨な状況が明らかになり、
「引退がショックだったのか、彼に同情してなのか、涙声で質問している記者もいましたね」(芸能レポーター)
小室を責める声は一気にトーンダウン。小室にとって、会見は成功だったように思える。そして小室に向いていた矛先が向きを変え、『週刊文春』に対して批判的な声が出始めている。
「文春は引退発表のきっかけを作っただけで、引退に追い込んだワケではないのですが……。小室さんの話が事実なら、看護師の女性とは肉体関係があったとは思えず、不倫だと言えるかどうか微妙です。
彼の話で納得できない点もありますが、引退ということがそれらをすべて消してしまいました。また彼の置かれている状況を知ってしまうと、最初は批判的だった女性たちが同情するようになり、週刊誌の報道に怒りを感じる人もいます」(前出・写真誌記者)
実は、同情派が出てくる以前に、『文春』の記事に対して“行き過ぎ”を指摘する人もいた。それは、記者がKEIKOの実家に出向き、彼女の母親を取材したことだ。
「そもそも小室さんが取材に答えておりますし、ウラも取れているようですから、KEIKOさんや彼女の母親の取材は必要だったのかどうか疑問です。
KEIKOさんは病人ですし、状況を理解できる状態ではないですからね。そこまでしなくてもと思う読者は多いと思います」(前出・芸能レポーター)
取材先は漏れがないようにすべて当たるのが記者の役割なのだが……。さじ加減が難しいところだ。
「行き過ぎた取材が自分たちの首を絞めるようなケースは、過去にいくつもあります。全盛を誇っていた写真週刊誌が、ある時から一斉に非難されるようになって読者が離れていったこともありましたね」(前出・写真誌記者)
それは芸能スクープを獲り続ける週刊誌が陥りやすいワナなのか⁉
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。