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いつか必ずくるペットとの別れ。なくなった子にしてあげられることは、どんなことがあるのでしょう?(写真はイメージ)
いつか必ずくるペットとの別れ。なくなった子にしてあげられることは、どんなことがあるのでしょう?(写真はイメージ)
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 また、つらい時期は周りの人に頼ることも大事だと、かなつ先生。

「祭壇作りやお悔やみの仕方には、同じくペットを亡くすという経験をしている犬友たちがたくさんアドバイスをくれました。りんごちゃんへのお花や、お悔やみのグッズでいっぱいになった部屋を見て、あの子はこんなに愛されていたんだと実感し、同時に誇らしい気持ちにもなりました」

 やがて、かなつ先生の気持ちにも変化が。

「私が毎日泣いている姿を見たら、誰よりも悲しむのはりんごちゃんだと気がついたんです。愛されたペットは、飼い主の幸せを誰よりも望んでいます。そう思うようになってから、少しずつ立ち直っていくことができました」

 以来、かなつ先生は保護犬を引き取って育てる活動を続けています。ペットロスを解消するには、次の子を迎えるというのもひとつの選択肢だといいます。

「保護犬を引き取ることで、自分の癒しにもつながっていると感じています。旅立ったあと後悔しないように、今ある命を全力で可愛がってあげれば、ペットロスの予防になるのではないでしょうか」

 かなつ先生のように、ペットを手厚く供養してあげることも、ペットロス解消の糸口になります。ペット仏具を扱う『ディアペット』では、仏壇や棺、ユニークなロウソクなどペット専用の仏具が豊富に取りそろえられています。

ペット専用といっても、サイズがコンパクトなだけで、良質な素材で作られた本格的な仏具です。安心して供養していただくことができます」

 こう語るのは店長の関口真季子さん。仏具の数はなんと1000種類以上。なので「うちの子のイメージにぴったり」と思える仏具がきっと見つかるはずだと言います。

「可愛いペットには、可愛いもので供養してあげたいという飼い主さんが、非常に多いんです。なので当店では、もこもこの生地で作った骨袋や、猫ちゃんの大好きな黒缶そっくりのキャンドルなど、思わず“可愛い!”と言ってもらえるような仏具が充実しています」

 来店するお客さまの中には、堪えきれず涙を流す人もいるそう。でもご安心あれ。お店のスタッフは全員ペット飼育経験orペットロス経験者。悲しい気持ちも、恥ずかしがらず相談してほしいと関口さん。

 旅立ったペットたちは、虹の橋のたもとで元気に遊んでいると言われています。大好きなあの子が安心して遊べるよう、心を込めた供養で送ってあげましょう。

供養は、四十九日がひとつの目安に

『ディアペット』を訪れるタイミングは人それぞれだといいますが、その多くは四十九日の前に来ているそうです。

ペットの場合、約8割の方がお骨を手元に残す手元供養を選ばれます。お仏壇を用意して、四十九日のときにお骨を納める方が多いですね」(関口さん)

 死後、数年たってから改めて供養したいと訪れる飼い主さんも。

ペット供養は、いつどんなタイミングでしていただいてもかまわないと思います。心の整理ができたときに、飼い主さんが最もよいと思える形で送ってあげてほしいです」(関口さん)

■ディアペット
ペット仏壇・仏具の専門店。東京・大阪など全国に4店舗を構え、ネットショップも展開。今回取材したのは青山店。東京都港区南青山3-8-9 http://pet-inori.com/

<プロフィール>

今村かなえさん◎キャットシッターmedel(メデル) 代表。愛玩動物飼養管理士1級。豊富な経験と細部まで心のこもったシッティングで多くの顧客が信頼を寄せている。
キャットシッターmedel http://catsitter-medel.jp/

かなつ久美先生◎漫画家。神奈川県出身。代表作はドラマ化もされた『ОLヴィジュアル系』。美容漫画家、犬好き漫画家としても知られる。著書多数。

【取材・文/中村未来(清談社)】