TBSの安東弘樹アナウンサーが3月いっぱいで同局を退社してフリーになると発表した。
“アンディ”の愛称で親しまれ、バラエティ番組には欠かせない存在だった彼は現在、アナウンスセンターの部次長。部下の指導やスケジュール管理を行っている。また大のクルマ好きとしてしられており、『日本カー・オブ・ザ・イヤー』の選考委員も務めている。
そんな安東アナは、実はイケメン男子アナブームの先駆けだった。
彼が入社した'91年はすでに“女子アナブーム”真っ盛り。先日亡くなった、有賀さつきさんをはじめに、河野景子、八木亜希子などフジテレビの女子アナがトップを走っていた。TBSでは有村かおり、香川恵美子、福島弓子などの美人アナがいて、他局でもアイドル女子アナの存在があった。
しかし、当時は男性アナウンサーが話題になることはほとんどなかったと言える。
「本来は女子アナだってそうですが、“アナウンサー”なんですから、容姿は特にこだわらないで普通でいいんです。チャラチャラした女子アナが増えた反発で、男性アナは硬派じゃないとイカン、みたいな空気が局上層部に流れていましたね」(テレビ局社員)
そんなときに、現れたのが安東アナだった。
イケメンなだけではない。ニュースもしっかりこなし、バラエティでは進行アナとしてその実力を発揮、日増しに女性ファンが増えていった。
しかし、驚いたのは彼の体躯である。バラエティのときの衣装は、なぜかTシャツが多く、そのマッチョぶりに目を見張った視聴者も多いはず。
それまで、そんなアナウンサーは見たことがなかったが、彼は高校生のときにミスターコンテストで優勝したことがあり、他校にファンクラブができたほどだというから、納得できる。
「局内では顔をしかめる人もいましたけどね。仕事の合間に局の近くにあるジムに通って、ほぼ毎日筋トレをしてましたよ。みんな“あいつはどこを目指しているんだ”って言ってました(笑)。今でも続けているみたいですよ」(元TBS社員)
女性にモテモテの安東アナに熱愛報道が起きたこともあった。
「後輩の女子アナと交際していることが公になりました。TBSは社内結婚が割と多い方なので、周りはみんな結婚するものだと思ってたんですがね」(前出・元TBS社員)
退社したあとは、芸能プロダクションに所属して新しいスタートを切るわけだが、ここで心配なのは、最近のフリーアナウンサー事情だ。
「女子アナ以上に、男性アナは飽和状態なんです。新番組が始まらない限り、再就職先を見つけることは難しいですね」(アナウンサーを多く抱える芸能プロ関係者)
フリーとなっても、アナウンサーとして活躍の場が広がる状況だとも限らない。だが、安東アナには他の追随を許さない屈強なボディがある。さらに、50歳を越えてイケメンぶりに渋みと円熟味が加わった。女性ファンが放っておかないだろう。
第2の草野仁が誕生⁉
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。