林家正蔵に直撃
もちろん、海老名家の言い分が正しいという落語関係者もいる。
そこで週刊女性は、まずスポーツ紙に襲名反対を明かした正蔵に、自宅から出てきたところを直撃取材した。
─すみません、『林家九蔵』の襲名反対についてお聞きしたいのですが?
「今回のことは僕もコメントすることはありません。好楽師匠のほうに行っていただければ……。ハイ……」
記者の質問に早口で答え、どことなくソワソワしている。
─どうしてこのようなギリギリの段階で襲名に待ったをかけられたのでしょうか?
「ギリギリじゃないです。もうその件は、あの、好楽師匠のほうに……」
─香葉子さんが襲名を反対されたからという話もありますが?
「わからないです。この件は好楽師匠にお願いします。襲名の件も……ね。おめでたいことですから。すみません、失礼します」
そう言うと、息を切らしながら足早に去っていった。
「好楽師匠へ」を連発した正蔵。落ち着きのなさを見ても、彼が率先して反対したとは思えないのだが……。
「今回の件を見ていたら、12年前のあのパワハラ事件を思い出しましたよ」
そう語るのは、長年、落語界を取材してきた演芸記者だ。
「実は一門の林家たい平が'06年5月に正式に『笑点』(日本テレビ系)のレギュラーメンバーに昇格するとき香葉子さんから、“息子のいっ平(現・三平)に笑点の席を渡しなさい!!”と辞退することをすすめたんです。
それまで、たい平は'04年12月に病気になった師匠の林家こん平の代打だったんですが、正式に昇格が決まったとたん、おかみさんがきつく当たるようになった。それだけではなく、テレビ局にも彼を降ろすよう横やりを入れたそうです」(同・演芸記者)