かつて私が取材した“怪しげ”なお店
私が、大蔵省汚職事件の取材をしていた当時、都内にはノーパンしゃぶしゃぶ店以外にも、政治家御用達の“怪しげ”な店がいくつかあった。
潜入取材してみると、店内では、ここで書くのも憚られるような、政治家や官僚の痴態が繰り広げられていた。政治家や官僚も一人の男、ハメを外したくなる気持ちも解らないわけではない。
ただ、ひょっとしたら、我々の税金がこんな場所で使われているのではないかという疑念が浮かんだのは事実だ。
「“御用達”の店って聞くと、行ってみたいという思う人は多いでしょう。実はしゃぶしゃぶの店は、事件の数年前からマスコミの間では有名な店でした。
それでも、利用客はそんなに多くはなかったです。ところが、事件で広く知られるようになると、全国から客が訪れるようになり、後に流出した会員名簿には政財官300人以上を含む1万人が登録されていたといいます」(前出・社会部記者)
“怪我の功名”といっていいのかどうかわからないが、宣伝効果はかなりのものだったようだ。
「林文科相の話が出る前に、個室ヨガは多くのメディアで紹介されてはいましたが、ニュースになってから問い合わせが増えたようです。芸能人の間でも“行きたい”と話題になっていますから」(ワイドショースタッフ)
それにしても、政治家や官僚たちの、この手の店を探し当てる嗅覚の鋭さには感心してしまう!
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。