「離婚にあたり、バブルまっただ中に購入した豪邸を売却した結果、なんと5億円もの借金を抱えることに。“死ぬか、しゃべるかの二択を迫られて、声が出なくなる夢を何回も見た”というほど、追い込まれたんです。もちろん、さんまが選んだのは“しゃべる”でした」(前同)

 さんまは、92年には『さんまのからくりTV』(TBS系)、94年には『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)をスタート。

「88年スタートの『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)での子どもたちとのトークに手応えを感じていたさんまは、『からくり』や『から騒ぎ』で、女優や歌手、一般女性といった“笑いの素人”をイジって面白さを引き出す、新たな笑いのスタイルを確立。95年には、『好きなタレント調査』の1位に6年ぶりに返り咲き、見事に復活を遂げました」(放送作家)

 以降の活躍は、説明の必要もないだろう。

博識ぶり炸裂でさらに輝くタモリ

 では、タモリはどうか? 実に31年半にもわたって“お昼のリーダー”として君臨してきたタモリに、ピンチらしいピンチは記憶にないが、14年3月の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の終了は、初めてのピンチだったのではないだろうか。

「年齢的なこともあり、ヒマになって一気に老け込むのではともささやかれ、事実上の引退になるのではないかという見方も浮上していました」(芸能記者)

 ところが、『いいとも!』終了から半年後の同10月に『ヨルタモリ』(フジテレビ系)をスタートさせると、番組内のショートコントで、本来の“密室芸人”としての芸達者ぶりをいかんなく発揮。存在感を見せつけ、高視聴率を連発した。

「また、『いいとも!』が終わったことで、日本全国へのロケが可能になった、『ブラタモリ』(NHK)では、専門家や地元民も驚く博識ぶりが、さらに炸裂。現在、平均15%もの視聴率を叩きだす超人気番組に成長させました」(同前)

 前出の城下氏は、そんなタモリについて、こう話す。

「ジャズに精通し、トランペット奏者として知られるタモリさんは、決まり切った進行の中での番組よりも、ご自身の趣味や興味のある分野で、その道の専門家たちと自由にセッションさせてこそ、魅力が光る人。

 『いいとも!』が終わったことで、それが可能になったんですから、番組終了は、ピンチではなく大チャンスだったんでしょう」

 BIG3の時代は、まだ当分、続きそうだ。